茅ヶ崎の轍(わだち) 第40回 道編 「鶴嶺地区のむかしみち」協力/茅ヶ崎市文化資料館
西久保の懐島山宝生寺は、国指定重要文化財の阿弥陀三尊立像で知られています。この寺の山門の近くに、1862(文久2)年に再建された道標を兼ねた北向地蔵があります。
地蔵の辻を北へ進むと、西久保の鎮守日吉神社があります。社殿の脇には市内でただ一つの大山道標が残っています。昔、日吉神社前の道は、北にも延び、昔話「カッパ徳利」で有名な大曲橋のたもとで大山道と交わっていました。
地蔵の辻を東に10メートルほど進んだ三差路には、道祖神と1860(万延元)年の銘がある庚申塔があります。庚申塔の左面には「此方南湖道」と刻まれ、通行人が道に迷わないよう案内しています。
地蔵の辻を西に進むと、田んぼの中の道へ続いています。新湘南バイパスの下をくぐり、小出川の土手沿いに下って萩園橋を渡り産業道路を越えた南側には、明治時代初期まで子権現が祀ってありました。子権現は、現金収入を得るために盛んに飼育された蚕をネズミから守ることや、足腰の病に霊験あらたかということで、昭和初期まで知られていました。現在、子権現は萩園の常顕寺の境内に鎮座しています。
【参考文献/茅ヶ崎市史】
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