雄三通りスマイルプロジェクト(YSP)のアートプロジェクトで街中に絵を描く 安部 竜一さん 東海岸南在住 28歳
絵の力でHAPPY届ける
○…指に黒いインクをつけて現れ「さっきまで石に絵を描いていたんです」と弾む声。茅ヶ崎の海で拾ったという石の上をアクリル絵の具の筆が踊るように動き、怒り、泣き、笑い、様々な表情が描かれていく。何の変哲もない物に、命を吹き込む、これぞキャラクターデザインの真骨頂。「描く時は僕も同じ表情。絵を見ている人の反応がその場で見られるライブペイントは楽しいですね」と屈託のない笑顔を見せる。
○…生粋の茅ヶ崎っ子。幼い頃に夢中で描き写したカートゥーンは今も画風に大きく影響している。高校のデザイン美術コースを経て、絵の技術を大好きなファッションに生かしたいとデザイナーを志し、服飾専門学校へ。さらに海外の文化も学ぼうと、当時妹が留学していたカナダに渡った。「ところが、そもそも向こうは服にこだわらない。カルチャーショックで自信を無くしてしまって」。帰国後、事務など様々な職種を経験したが、どれもしっくりこない。将来への不安、迷いを抱える中、絵を描くことが心の支えになった。藤沢の画材店の紹介で、都内で個展を開催したことをきっかけに一念発起。「僕の絵の一番のファン」である父に「絵を描いていきたい」と相談した。「やってみろ。応援するぞ」。父の言葉に背中を押され、フリーのイラストレーターとして活動を始め、市内商店の外壁デザインや、BSフジの人気番組『ポンキッキーズ』のイラストも手掛ける。
○…創作活動の原動力は自身の「HAPPY」。オフの日はヴィンテージトイ探しやサーフィンなどでエネルギーを取り戻すほか、半年に1度見知らぬ土地へ一人旅に出て、創作意欲を吸収して持ち帰る。「人と出会い、繋がっていく刺激もエネルギー」と話すように、地元商店主やママさんグループ、芸能関係者など交友関係も幅広い。「少しでも僕の絵でHAPPYになってくれれば」。茅ヶ崎の街を地元愛で彩る。
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