今春公開の映画「サムライせんせい」の劇中音楽を担当する尺八奏者 吉田 長生(ながお)さん 美住町在住 34歳
人とのつながりで伝統守る
○…「武士は刀を忘れない」。父の言葉を胸に尺八を肌身離さず持ち歩く。地元茅ヶ崎のみならず、各地でコンサートやセミナーを開催し、江島神社での奉納演奏や、FM湘南ナパサで自身の冠ラジオ番組のパーソナリティーを務めるなど幅広く活動。伝統芸能の普及に奮闘する。今春公開予定の高知県を舞台とした映画「サムライせんせい」では劇中音楽を担当。シンセサイザーとは違う生の尺八の音色で、作品に迫力と温かさを加える。
○…市内美住町で生まれ育つ。新春を彩る名曲「春の海」を作曲した尺八奏者の吉田晴風を曽祖父に持ち、6歳で尺八を手に取った。小学5年から高校3年までは柔道に励み、県の代表に選ばれるほど活躍するが、父の「尺八を絶えさせてはいけない」という言葉に打たれ、東京藝術大学に進学。一から尺八を学び直した。茅ヶ崎市民文化会館で立った初舞台では盛況を博すも、尺八の認知度の低さを実感。「もっと多くの人に知ってもらいたい」と気持ちを新たにした。
○…劇中音楽を担当したきっかけは高知での地方公演。酒の席を供にした坂本龍馬記念館の故・森健志郎館長の「ここで成功したら他の場所でもやっていける」という話に意気投合し、2015年に坂本龍馬の生誕祭で演奏。以来、現地での弟子も増えて、毎月自費で高知へ通う日々が4年目を迎える。「映画の話をもらったのも人とのつながりの中でだった。この活動の輪を他の地域でも広げていきたい」と微笑む。
○…美住町の美容院「サロンド・ルルド」の一人息子。たまの休みには辻堂にある「おでんセンターなぎさ」で、兄代わりの店主と酒を酌み交わしてリフレッシュ。4月15日(日)にはバースデーコンサートを控え、これまでの足跡を振り返る。「尺八の道は死ぬまで勉強。地元茅ヶ崎に感謝を伝えながら、さらなる伝統音楽の普及に貢献していきたい」と意気込んだ。
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