株式会社茅ヶ崎丸大魚市場と株式会社平塚魚市場が5月1日に合併し、新会社「株式会社平塚茅ヶ崎魚市場」として生まれ変わった。名称も「平塚茅ヶ崎魚市場」に変更された。
合併に伴い4月28日に閉鎖された南湖の跡地は、7月頃までに更地化され、民間の土地所有者に返却される見通し。
新市場は、平塚市千石河岸にある平塚魚市場を利用。現在は施設の改装なども並行して進めており、相模湾の中央から神奈川の漁業を盛り上げていく。
協力し現状打開背景に全国的な魚市場縮小
隣り合うもの同士、かつてはしのぎを削ったライバルが手を取り合うに至った背景には、全国的に進む魚市場の縮小がある。近年漁業を取り巻く問題のひとつに、漁獲高、魚の消費量の減少がある。さらに、スーパーなど大手販売店の台頭などによる鮮魚店の減少が重なり、茅ヶ崎丸大魚市場でも年間売上がピークだった昭和50年代の半分を割り、出入りの鮮魚店も65軒から5軒に減ってしまっていた。
2年ほど前に平塚側から合併に関する声がかかった際、茅ヶ崎側は当初、市内での移転など独自の打開策を検討していた。しかし、対策よりも漁獲高や消費量の減少のスピードが速く、話し合いを重ねた結果、「これまでの歴史はあるものの、民営の株式会社として最適な選択」との理由で、合併する結論に至った。
茅ヶ崎丸大魚市場で最後の代表取締役を務めた粂仁夫さん(75)は「約60年の長い歴史は地域の支えがあってこそ。大変感謝している」と振り返る。今後に向けては「民営企業の魚市場同士、合併は初のことでまだ手探りだが、前向きに新天地で新たな一歩を踏み出したい。今後もごひいきにしていただければ」と話した。
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