夏のインターハイ(全国高校総体)につながる「県高校総体・陸上」が5月20日まで川崎や横浜で行われ、吉村玲美さん(白鵬女高3年)=美住町在住=が、女子1500mと3000mで2冠に輝いた。
男子1500mでは、石川昌樹君(法政二高3年)=赤羽根在住=が大会新記録で優勝。800mでも従来の大会記録を更新して2位に。2人は全国の舞台をかけて、6月の南関東大会へ出場。吉村さんは2年連続、石川君は初のインターハイを目指す。
競技歴2年で神奈川の顔にバスケから転身の吉村さん
中長距離における県内屈指の強豪校へ茅ヶ崎から通う2人が、栄冠を掴んだ。
女子1500mと3000mに出場した吉村玲美さん(白鵬女高3年)は、他校も認める”神奈川のエース”。1500mでは、スタート直後から一人旅が続き、最後は後続と40mほどの差をつけて4分26秒90で優勝した。それでも、母校の先輩が持つ大会記録(4分23秒45)を狙っていたため、「納得のいくレースではなかった」と振り返った。
続く3000mでも、中間点を過ぎたあたりから独走。「すごい楽だった」と話し、調子の良さをうかがわせる走りで2位を約90m引き離し、2種目を制覇した。タイムも、目標設定していた9分20秒以内の9分19秒16。ゴール後に倒れこんだり、膝に手を突いたりする選手が多い中でも、疲れを一切感じさせない吉村さん。チームの主将として、後からゴールした後輩たちを労うことも忘れなかった。
浜須賀中時代はバスケットボール部に在籍。当時から持久走が得意で、校内では陸上部にも負けなかった。高校で陸上に転身。「飽き性なんです」と照れ笑いを浮かべ、選んだ白鵬女子は「強いことをあまりわかっていなかった。入ってから学校の偉大さを知った」。
まったく実績を持たずに強豪陸上部に入部した吉村さんだが、負けず嫌いの性格で記録をぐんぐん伸ばす。2年生の夏には、2種目でインターハイの舞台に立ち、決勝まで進んだ。「今年は入賞(8位以内)したい。南関東をしっかり突破して、全国では留学生とも勝負していきたい」と言葉に力を込めた。
石川君「常に1位になりたい」
一方、松林中3年時に800mで全国中学総体に出場した石川昌樹君(法政二高3年)は、個人種目で中学以来の大舞台を狙っている。
県総体は800mと1500mに出場。「自分では800が得意かなと思っていたけれど、わからなくなった」とレースを終え予想以上の手応えを掴んだ石川君。800mでは従来の大会記録(1分52秒24)を上回る1分51秒26で2位に入り、6位までに与えられる南関東への切符を手にした。
圧巻は1500m。法政二の仲間が先頭を引っ張る展開で、しっかりと後ろにつく。残り300m付近で抜け出し、6位までが大会記録を塗り替えたレースを力強いラストスパートで制した。記録は、自己ベストを4秒更新する3分50秒13。大会にその名を刻んだ。「勝ちたい、常に1位になりたい」と、名門での練習からライバルたちとしのぎを削る環境で、着実に力をつけてきた。「今のところすべていい感じ。波に乗っていきたい」と、悲願のインターハイ出場へまずは南関東大会に照準を合わせる。
南関東大会は、6月15日(金)〜18日(月)に群馬県で開催され、6位まで(一部種目を除く)が8月のインターハイへ出場する。
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