「2024年に世界一であること」を目標に、2020年東京パラリンピックでのメダル獲得を目指し、次世代を担う選手の強化と育成に力を注いでいるNPO法人日本ブラインドサッカー協会。この強化育成選手「ナショナルユーストレセン」のメンバーに選出されている近藤凌也君(16)=中海岸在住=が、目まぐるしい成長を遂げている。
3人兄弟の末っ子として生まれた近藤君は、未熟児網膜症を発症し、幼い頃に全盲となった。その時両親は、「配慮はするけれど、特別扱いはしないで育てる」事を決め、風景や物の動く様子など、あらゆるものを言葉で説明し、想像力を育てた。
活発すぎる幼少期
全てを触って確認したがる子どもだった。電車の音がすると線路へ向かって走っていったり、ドラえもんを真似してクローゼットの上段に寝転がり、そのまま落下して顔を怪我したことも。さらに、自宅階段の昇降を兄弟に抜かされた事が悔しくて、手すりを持たずに降り、転落して左腕を隆起骨折。活発すぎるエピソードに、「焦る瞬間が何度もあった」と母の今日子さんは振り返る。
しかし、ただ活発なだけではない。「同じ地域の子どもたちの中で同じように育ってほしい」と、茅ヶ崎小学校に通学を希望していた両親と、本人の意志により、幼稚園の後に平塚盲学校に週3回3年間通い、点字をマスター。努力することの大切さに気付けた瞬間だった。
茅小時代の恩師に感謝
茅小入学後は、持ち前の明るさで大勢の友人ができた。しかし、勉強が本格的になる3年に進級するタイミングで、盲学校への転校を考えていたという。それを聞いた当時の校長が「茅小でみんなと一緒に卒業しよう」と尽力。盲学校を定年退職した元教諭を「ふれあい補助員」として採用し、これまでに増してサポート体制が整えられた。
実は、この校長は現教育長の神原聡氏。卒業後も親交は続き、今でも年賀状のやりとりを欠かさないという。神原教育長は、飛躍を続ける近藤君に「これからもハツラツといいプレーをしてほしい。心から応援している」とエールを送った。
※次回はブラインドサッカーとの出会いや練習等について紹介予定
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