パラリンピックの公式種目で、世界選手権大会なども盛んに行われているブラインドサッカーの強化育成選手に指定されている近藤凌也君(16)=中海岸在住=を、前回に引き続きクローズアップする。
シャカシャカ…。とある週末、市内のフットサル場に鈴の音が響いた。転がるボールの音だ。
近藤君は普段、神奈川県唯一のブラインドサッカーチーム・ブエンカンビオ横浜に所属しプレーしている。それに加え昨年秋から、同サッカー日本女子代表コーチの藤田安澄さん=茅ヶ崎在住=が代表を務めるスポーツクラブ・Atractivo Activity Clubでパーソナルトレーニングを受けている。NPO法人日本ブラインドサッカー協会が行う次世代アスリート育成・強化事業の一環で、月1回ほどクラブに所属する中学生たちと一緒に個人戦術の練習に励んでいる。
練習は約2時間。サポートをするのは中学生たちだ。第一中学2年の前田翔吾君は「コミュニケーションの大切さを学んだ。自分ももっと頑張ろうという気にもさせられた」と話し、「目が不自由なのにあんなにきれいにボールを触れてすごい」などの声もあがった。
解放感が魅力
ブラインドサッカーとの出会いは小学6年の時。体験会に参加し、ボールを蹴る面白さに惹かれ、のめり込んだ。中学に上がると現所属チームから誘われ本格的に練習を開始。めきめき頭角を現したが、初試合では「怖くて動けなかった」という。
白杖を常に持ち歩き生活する。しかし、フィールド内では自由に動き回れ、何ともいえない解放感に包まれるという。「それが魅力」と語る。
フリークライミングやフロアバレーボール、鉄道など多彩な趣味を持つ。さらに、今年6月、通学している横浜市立盲特別支援学校の代表として出場した『関東甲信越地区盲学校弁論大会』では3位入賞するなど、ここでも多才ぶりを発揮した。
協会では『2024年に世界一』を目標に掲げている。近藤君は「もちろん焦点は6年後。練習あるのみです」と力強く話した。両親は「人の何倍も時間はかかるけど、コツコツと努力の先に笑顔はあるはず。家族みんな応援しています」とエールを送った。
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