茅ヶ崎のシンボル「えぼし岩」(姥島)の、諸説ある高さの測定がこのほど行われた。11月16日に南湖公民館で開かれた「南湖ザミュージアムクロージングイベント」で、調査結果が「14・615m」と発表された。
「えぼし岩」の高さについては、明治初期に当時の政府がまとめた『皇国地誌』の茅ヶ崎村の頃に7丈5尺(約22・7m)、「文化資料館調査研究報告」に14・7m、「ウィキペディア」には20m、1995年に西浜中学校生徒らが巻尺で計測した数値が14・3mなど、各資料に異なる情報が示されている。
調査のきっかけは今年2月。西浜中や南湖公民館、地域住民で構成する「地域を学ぶ会」が、「姥島」を題材にした学習を企画し、資料を作成する中で概要を調べた。すると「高さ」に諸説あることが判明した。同会の名取龍彦さん(西浜中教頭)が「『高さ』がはっきりしていないとは意外。この事実を知らない市民が多いのでは。市に調査してもらえないか」と考え、故・服部信明前市長が西浜中を訪れた際に提案した。
それを受け、市全域を博物館に見立てて地域資源を保存・活用する事業「ちがさき丸ごとふるさと発見博物館」の名誉館長でもある服部前市長の発案で、8月末から調査研究が進められることになった。計測は10月19日に市都市計画課・社会教育課職員と測量会社、市民ボランティアが現地に上陸し、cm単位の精度で衛星データなどを組み合わせる「ネットワーク型RTK測量」を用いた。
11月16日、市民や関係者が見守る中、神原聡教育長が「14・615m」の結果を発表した。これは鎌倉の大仏(台座含め13・35m)に近い高さ。市社会教育課は「発表をきっかけに市民にえぼし岩などの地域資源に興味を抱き、愛着を持ってほしい」と話す。また「今回の結果は調査の一つ。今後、岩が削れて形が変わる可能性などもあるので、調査を続けていきたい」とし、公式情報とするかなどは未定という。
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