服部信明市長の急逝に伴い、11月18日に投開票された茅ヶ崎市長選は、元県議の佐藤光氏(49)=甘沼=が一般社団法人顧問の鈴木毅氏(63)=矢畑=と大学講師の桂秀光氏(62)=松林=を破って初当選した。同日に実施され、1議席を6人で争った市議会議員補欠選挙では、元職の岡崎進氏(54)=菱沼海岸=が制し、市議に返り咲いた。新市長の佐藤氏は20日に初登庁し、茅ヶ崎市は新たな船出を迎えた。
無所属で出馬した新人3人による三つ巴の戦いとなった市長選。「服部市政を継承しつつ進化させていきたい」と語って選挙戦に挑んだ佐藤氏=自民・公明推薦=は、中学3年生までの小児医療無償化や中学校給食導入といった子育て支援、市立病院の経営改革などを公約に掲げて5万3586票を獲得した。公共施設建設の見直しによる財政再建を主張した鈴木氏=立憲民主・自由・社民推薦、共産支持=は2万547票、市長の年俸半減などを訴えた桂氏は6676票と及ばなかった。
開票作業中の18日午後10時すぎ、当選確実となった佐藤氏は市内高田の青果市場内の選挙事務所に、今回の選対本部長でかつて秘書として仕えた河野太郎外相(55)とともに現れ、支援者に拍手で迎えられた。佐藤氏は「皆さんが支えてくれた結果」と感謝を述べ、「茅ヶ崎のために全身全霊を捧げていく。皆さんといい街をつくっていきたい」と集まった約100人に向けて意気込みを語った。佐藤陣営は服部市長の喪に服し、万歳三唱や花束贈呈は行わなかった。
1999年から5期連続で県議を務めてきた佐藤氏を、後援会長として支え続けてきた野村喜重郎さん(78)は「光は実直。人の話に耳を傾け、いいと思ったらまっすぐ進む。これからも直球を投げ続けてほしい」と笑顔を弾けさせた。結婚以来、政治家の夫に寄り添ってきた妻・愛子さん(44)も「家庭も大事だけれど、茅ヶ崎がうちだと思って頑張ってほしい」とエールを送った。
市議補選は元職・岡崎氏
一方の市議補選は18日午後11時頃、岡崎氏のもとに朗報が届いた。選挙事務所で支援者を前にした岡崎氏は、落選した2015年からの積もる思いがこみ上げた。「こんなに多くの方に支援いただいて感無量」。目頭を熱くし、来年4月の統一地方選までの任期に全力を注ぐことを誓った。
当選した2人は、20日に市役所で当選証書を受領。佐藤新市長は昨年の県議会議長就任時に同僚からもらった青のネクタイを着用し、「身が引き締まり、いっちょやったろうかという思い」と前を見据えた。
選挙当日の有権者数は、20万1071人(男9万7476人、女10万3595人)。今回の市長選の投票率は、前回を5・51ポイント下回る過去最低の40・86%だった。
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