米アリゾナ州で8月11日まで開かれたダンス世界大会で、「KANA―BOON!ALLSTAR」が日本人グループで初めてメガクルー部門で優勝した。市内浜須賀在住でチームの振付を考案した島雄壮大(そうた)さん(18)の、和と洋を融合させたダンスが世界を魅了した。
ヒップホップの五輪とも称される大会「ヒップ・ホップ・ダンス・チャンピオンシップ」には52カ国から約4千人が参加した。メガクルー部門は15〜40人で演技を披露し、56チームが競い合った。
藤沢市辻堂神台のダンス教室「Studio HANA!」(深澤きよ美代表)の「KANA―BOON!ALLSTAR」は、10〜18歳のメンバー40人が大会に出場した。
ダンサーの島雄さんはチームの全体振付も考案。法被や笠を使って侍を想起させる動きで「和」を表現すると、スーツに早着替えして世界観を「洋」に一変させオーケストラ調に仕立て、4分間で和と洋を融合させた。終了後は拍手に包まれ、島雄さんは「自分の振付で選手に金メダルを贈ることができた」と喜んだ。
島雄さんは同教室でインストラクターを務める母の影響で9歳からダンスを始めた。13歳で初めて世界に挑み6位、リベンジに燃えた14歳でも再び6位と、なぜ勝てないのか悩んだ。勝利へのこだわりは振付へと向かい、「コーチに『自分の振付の方がかっこいい』と主張したこともあった」。
師が見抜いた才能
深澤代表は、島雄さんの才能を見抜いていた。15歳の少年を2015年の世界大会の振付師に起用すると、初めての振付で優勝。翌年も優勝し、前人未到のバーシティ部門2連覇をけん引した。
島雄さんは「良い作品を作り続けたい」と語り、「この世界大会に限らず挑戦し活躍の幅を広げたい」と意気込んだ。
茅ヶ崎在住の優勝メンバーは以下の通り(敬称略)。▽島雄壮大▽島雄こなつ▽上田祐凪(ゆうな)▽石川渚▽平野花奈(はんな)▽伊藤空▽斎藤璃子(りこ)▽増山蓮音(れんと)▽戸嶋琉之介▽新和佳奈▽和田大晴
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