美住町在住のピアニスト・野中拓人さん(27)が昨年12月に東京都で開催された「第10回ヨーロッパ国際ピアノコンクールin Japan」で特別優秀指導者賞を受賞した。この賞は、同コンクール出場者が優秀な成績を収めた場合、その指導者に贈られるもの。
野中さんは金賞を獲得した小学2年の児童に、特別講師として月に1回ほど教えていた。2年前のコンクールと同じ曲で挑戦し、モチベーションに悩む児童に、自身の作曲経験を生かした音楽理論で指導。「新鮮味があったのかやる気が復活した」と振り返る。今春の入賞者発表会では「教え子の成長した姿が楽しみ」とほほ笑んだ。
音楽を楽しんで
ピアノとの出会いは中学2年。高校では昼食の時間も惜しんで熱中し、その後ハンガリーのリスト音楽院へ。留学中に得た経験で作曲家としても活動。現在は実家の和菓子処・野中屋を手伝いながら音楽教室を開く。「趣味でも音大生でも一番は”音楽の楽しいところ”を知ってほしい。音楽理論もその助けになれば」と期待を込めた。
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