「宮本三郎記念デッサン大賞展」で入賞した 清水 修二さん 矢畑在住 52歳
開放的な「楽園」描く
○…普段は油絵に取り組むが、このほど入選を果たした「宮本三郎記念デッサン大賞展」では色鉛筆を駆使した。手法が変わっても、得意とする鮮やかな色彩表現は健在。「自然を色で魅せるのは、大切にしていきたいこと」と語る。
○…「長く続けられる趣味を持ちたい」と思っていた25歳の頃、フランスの画家・ゴーギャンの作品をたまたま見たことを機に、油絵の画材を買い揃えた。美術の経験がないまま試行錯誤を繰り返し、その後十数年にわたり「応募しては落選」を繰り返した。それでも続けられたのは「平凡な自分にとって、画家のミステリアスな雰囲気があこがれだったからかもしれない」という。転機は10年ほど前。温暖化が進み地球環境が壊れていく状況をメディアで見て、「美しい景色を残したい」と南国をテーマに描き始めた。受賞することが増え、個展の依頼も舞い込んできた。「開放的な楽園の景色が誰かを癒しているのだとしたらうれしい」と話す。
○…20歳から保険業に携わり、現在は市内の保険代理店アクシス・ファームに勤める。保険によって顧客が安心を得る表情が、やる気の源だ。仕事をやり終えたあとの絵画はさらに力が入る。「個展にお客さんが見に来てくれたりすると、続けてきてよかったなと感じる」。より広く見てもらおうと、ホームページで絵画配信できるよう準備中だ。
○…2014年の平塚市主催の絵画展に、ニューヨークの景色を描いた絵を展示した。その絵を見つめる車いすに乗る男性と、それを押す女性の姿。渡米した思い出を夫婦で語り、涙を流していたという。「絵を描いてきてよかったと心の底から思った。自分の作品が、日常を飛び出すきっかけになれば」
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