国連が2016年に採択した持続可能な17の開発目標「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」の達成に向けて、浜須賀在住の田中藍奈さん(19)が地球過保護プロジェクト『BENIRINGO(ベニリンゴ)』を立ち上げ、食品ロスや子どもの貧困、環境問題などの活動に取り組んでいる。このほど第2弾となるフリーぺーパーを発行、新たにホームページも立ち上げるなど、本腰を入れて活動を始めた。
今年3月まで女子高生だった藍奈さん。平塚・高浜高校のボランティア部に所属する傍ら、ひとりでプロジェクトを立ち上げ、SNSでの発信や市内の子ども食堂での手伝いなど、身近でできることを続けてきた。食品ロスの削減を目指す通販サイト「ロスゼロ」の取り組みに惹かれ、大阪まで赴き熱烈にアプローチ。高校生ライターとしてこれまで6本の記事を寄稿している。
活動のきっかけは、小学生の頃に日本が「食べ物を捨てている国ランキング」の上位国だと知ったこと。「『ご飯は残さずに食べましょう』と言われていることが国として守られていない事実に驚きました」。さらに高校生になってインターネットで「世界70億人のうち8・5億人が飢餓で苦しんでいる」という事実を目の当たりに。また、アルバイト先では売れ残りの惣菜が廃棄され、手をつけていない宴会料理や食べ残しが捨てられる光景に疑問と葛藤が生まれた。「何とかしたいと思っていた中、SDGsを知った時は『これだ』と感激しました」
バイト代でフリーペーパー
「SDGsを含め、国内外で起きていることを多くの人に知ってもらう必要がある」と考え、昨年秋ごろにフリーペーパーを制作。SDGsに取り組むカフェやマフィン店のほか、カナダの高校生の地球温暖化のストライキについて紹介。加えてチャリティショップなどで購入した古着ファッションを”リサコ”(リサイクルコーディネート)と名付けて女子高生らしい感性で使い回しを呼び掛ける。
印刷代など発行費用はすべてアルバイト代でまかなった。「赤字だけれど、自分が作りたくて作っているから。本当にありがたいことに自由に気ままに過ごさせてもらっているので、バイト代は有意義に使いたい」と目を輝かせる。
音楽で協力呼びかけ
現在は3つのアルバイトをかけ持ちしながら、『Plant Pitt(プラント ピティ)y』を結成し、ジャンルにとらわれない等身大の楽曲制作をはじめ、自己責任で食べ残しの持ち帰りを推進する「ドギーバッグ普及委員会」の活動に参画。飛び込みや紹介で湘南エリアの100の飲食店に交渉する企画を展開し、89件まで達成した。5月からは2人の新メンバーも交え、新体制で活動の幅を広げる。「たくさんのご縁に恵まれ、理解者や協力店との企画も予定している。茅ヶ崎からラフな感じで活動が広がれば」。詳細は【URL】beniringo.comを。
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