弱冠20歳。市内美住町出身の吉村玲美さん=写真=は、3000m障害で日本のトップに立ち、世界大会も経験した日本陸上界のホープだ。東京、パリ五輪までを視野に、世界と戦う準備を着々と進めている。
埼玉県東松山市のキャンパスに通う大東文化大学2年生は、コロナ下でも歩みを止めなかった。
昨春からの新型コロナ拡大により、授業はオンラインとなったが、陸上部の寮に留まった。春先は全体練習もなく、ロードを1人で走り続けた。東京五輪延期。「目の前の最も大きな目標だったので、何を目指してやっていけばいいのかわからなくなった」。そんな思いに駆られたが、一方でこうも考えた。「自分にはまだまだ足りない部分がある。もっと練習できる」と。
週120→150Km
2019年に初めて日の丸をつけて出場した世界陸上では、世界トップレベルの選手たちとの差を痛感し予選落ち。「借りてきた猫が走ったみたい」とそのレースを振り返り、出場するだけで終わってしまったという思いが残った。
ハードルを越えながら3000mを走る種目にはスピード、スタミナ、ハードリング技術など求められる要素が多い。
世界陸上での無力感を胸に、2020年は改革を進めた。週間走行距離を以前までの120Kmから多い週には150Kmまでアップ。普段からハードル練習も繰り返し、技術を体に染み込ませていった。「週150Kmというのは自分との戦いですね」と苦笑いを浮かべつつ、「持久力とスピード、脚力がついた」と手応えを感じている。
20歳の決意
陸上とともに、昨年は世界へのもうひとつの挑戦を始めた。外出自粛で生まれた時間を活用し、授業での英語に加えて、高校生の頃からドラマで親しんだ「韓国語」の参考書を購入して独学で勉強中。レース前に聴く曲も邦楽からKポップになった。
20歳の決意は「ステキな女性になる」、そして「世界で入賞する」ことだ。
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