勤続50年以上の優良消防団員として表彰された 山本 幸雄さん 室田在住 69歳
変わりゆく街を支え続ける
○…かつて広がっていた水田は住宅地となり、世帯数は倍以上に。急激な変化を遂げる室田地区の半世紀を、消防団員として見守ってきた。「貯水の役割がある田んぼが減ったことから、室田小学校のプールで水害対策訓練をしたこともありました」。治水は進んだものの、現在はクラスター火災のリスクが高まってきている。「災害の対応だけでなく、防止することが私たちの仕事」。変わりゆく街を、変わらぬ意識で支え続ける。
○…18歳の頃に亡くなった父のあとを継ごうという思いで入団した。「消防団の制服を着る父の姿がかっこよくてね」とはにかむ。消火栓の位置の把握など、地元ならではの特性を生かしながら、活動を続けてきた。地域貢献への思いは人一倍強く、室田八王子神社の神輿製作や祭囃子保存会の発足に奔走。地域活動においても、父のあとをしっかり継ごうという気持ちがあった。多忙な日々も「家族の応援や地域の助け合いがあったから続けられた」と感謝を忘れない。
○…電機メーカーで20年勤め、神奈川中央交通に入社し、あこがれだった路線バス運転手に。現在も茅ヶ崎のコミュニティバスの運転手として活躍中だ。「モットーは安心して目的地に着いてもらうこと。ありがとうと言ってもらえることが喜び」。癒しは10年来ともに暮らす黒猫のブラックくん。「夜寝るときもずっと一緒。家族ですから」と目尻を下げる。
○…茅ヶ崎の消防団の定員は427人で現在408人。充足率向上は喫緊の課題だ。「若い世代へバトンタッチの体制づくりに力を尽くしたい」と話す。消防団に興味を持ってもらうために「規律正しく、まずはかっこいいと思っていただくことが大切ですね」。背筋を伸ばし、微笑んだ。
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