コロナ禍での在宅勤務やテレワークの普及によって、茅ヶ崎へ移住する人が増えている。一方で、企業もまた多拠点展開の場として茅ヶ崎に転入してきている。昨年12月、サザンビーチ前にサテライトオフィスを開設した東京・大手町のITベンチャー企業「ZENKIGEN(ゼンキゲン)」を取材した。
眼前に広がるのは、壮大な相模湾。波音をBGMに、パソコンに向かいながらも自然と感じられる海と青空-。
「最初にここを訪れた時、こんな最高のロケーションのオフィスがあるのかと、圧巻の一言。房総半島から伊豆まで見渡せられるこの空間で仕事ができたら、どんなに幸せだろうと思いました」
目を輝かせながらこう話すのは、同社の新たな働き方を促進した保戸塚勇さんだ。
2017年創業の同社は、人材採用におけるWeb面接サービス『harutaka』を開発。コロナ禍によって従来の対面による採用面接からオンライン面接へとシフトする中、大手企業らが同サービスを続々と導入するなど、いま注目のIT企業だ。そんな時流に即した事業を展開する企業だけに新しい働き方への取り組みも早かった。
気分や予定によって
福岡や広島などからも企業誘致の声が掛かる一方で、白羽の矢が立ったのが、豊かな自然環境と、東京駅から1時間以内という利便性を兼ね備えた茅ヶ崎だ。取締役の水野宇広さんが4年前に移住しており、街の魅力を体感していたことも後押しになった。
これにより社員は、その日の予定や気分で、個々のパフォーマンスを最大限引き出せる環境を「自宅・大手町・茅ヶ崎」から選べるように。早速、茅ヶ崎に移住した社員もいるほか、都内からの社員は駅前のレンタサイクルの利用や、旅行気分で街並みを楽しみながら歩いて通勤する。
オフィスには本格的なキッチンやシャワーのほか、サーフボードやマリンレジャーのグッズも完備。仕事の息抜きに、食事やレジャーを通じて社員のみならず、家族ぐるみで交流を深めている。
社名の由来となっている『全機現』とは、「人の持つ能力の全てを発揮する」という禅の言葉。新オフィスは、まさにこの企業理念を象徴するものとなった。
ITの街・茅ヶ崎に
茅ヶ崎市との連携や、地域交流を通じた活性化も見据えている。
「ほかのIT企業も誘致し、共に手を取りながら『IT技術者が集まる街・茅ヶ崎』としてブランド化できたら。『茅ヶ崎で働く』という意識を携えた人たちが移住してくれば街の活性化にもつながる」と保戸塚さん。水野取締役も「スピード感のある都心と地方をつなぐ企業が必要。IT業において『茅ヶ崎発、世界』という高い意識でいろいろ仕掛けていきたい」と意気込む。事実、都内から起業家が30人以上視察に訪れており、「成功するイメージしかない」と力を込める。
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