茅ケ崎警察署はこのほど、今年1月から6月末までの犯罪認知件数を発表。総数488件中150件が自転車盗で、そのうち3分の2にあたる100件が無施錠であることがわかった。同署では自転車の鍵かけ徹底を呼びかけている。
自転車利用者の多い茅ヶ崎において、自転車盗は割合の多い犯罪だ。2011年の発生件数は県内54署中で最多。以降減少傾向ではあるものの、2020年時点で7番目に多い件数(284件)となっている。
例年自転車盗は、犯罪認知件数全体の3割程度を占める=図表。さらにその大半が無施錠であるとわかっていることから、同署は施錠の徹底を呼び掛けている。
生活安全課によると、目を離した数分間で盗まれるケースがあるという。また自宅やマンション敷地内でも被害が発生しており、「数分間でも、安心せず鍵をかけてほしい。よりリスクを減らすため、二重ロックもしてもらえれば」と担当者は話す。
二次犯罪の懸念も
また自転車盗の悪影響として懸念されるのが、乗り捨てによる放置自転車だ。放置自転車が増えることは、他の犯罪に連鎖する恐れがある。
実際にひったくり犯などは、身元がばれないよう、盗んだ自転車を使うこともある。「二次犯罪につなげないためにも、まず自転車盗を防ぐことは重要」と同署担当者。
登録番号のスマホ撮影を
自転車盗の防止のため、地域でも活動が行われている。
茅ヶ崎寒川防犯協会の後藤金蔵会長(75)によると、県下最多だった2011年を機に、地域ぐるみでの自転車盗対策を強化。自転車盗と放置自転車の関連が大きいことから、放置自転車に「至急移動してください」という文言が書かれたシールを貼って注意喚起する、「ステッカー作戦」を各自治会とともに実施してきた。「盗んだ人に対し、地域の目が光っていることを伝える効果を狙った」という。
さらに後藤会長は、自転車の防犯登録番号をスマートフォンで撮影することを推奨している。
自転車盗難があった際、この番号を警察に伝えておくことで、手配をかけることができる。一方で番号を記録していない利用者も多いことから、事前に撮影することで備えておくことが重要だという。
後藤会長は「茅ヶ崎は自転車の街なので、より気持ちよく乗れるよう、地域とともに防犯対策を進めていければ」と呼び掛けている。
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