辻堂などで39年間にわたり歴史をつむぎ、今年3月に惜しまれつつ閉店したライブバー「ステージコーチ」。この店を茅ケ崎駅南口で再開させようと、元町在住のミュージシャン・片山誠史さん(44)が奔走している。8月6日(金)まで、ウェブ上で賛同者から支援金を集めるクラウドファンディングを実施。今秋の開店を目指す。
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「ステージコーチ」は1982年、誠史さんの父でベーシストの片山さとしさんが藤沢本町で開店した。9坪ほどの店内は演奏者だけで埋まってしまう広さだったが、カントリーミュージック専門のコンセプトが人気を博し、店の外で演奏を聞くファンも多かった。
数年後に店舗を辻堂へ移転。2016年に誠史さんがオーナーを引き継いだ。アメリカンな店舗の雰囲気も愛され、常連客は多かったが、建物の老朽化に伴って閉店を余儀なくされた。
「39年の歴史」生かす
折しも新型コロナが音楽業界を襲った。長年愛されたライブハウスやライブバーが次々となくなる状況を目の当たりにし、誠史さんはこう考えたという。「湘南の地から、生演奏ができる場所を減らしてはいけない」
ライブバーはファンと共に長年かけて作り上げる場所であり、「ゼロから作り上げるのは大変」と誠史さん。しかしステージコーチは、店舗こそ無くなったものの、39年の歴史がある。「この歴史を生かそう」。再開へ向け、湘南地域を軸に物件を探し始めた。
音楽と出会うきっかけに
閉店が決まり、再出発を決めてから、約1年をかけてたどり着いたのが茅ヶ崎の地。音楽文化がしっかりと根付くこのまちでの再開に、「自分が盛り上げなければ」という気負いはない。「地域の中に、音楽と出会うきっかけがひとつでも増えることが大切だと思います」と笑顔だ。
しかしコロナ下においては、これまで以上に運営が難しいのも事実。防音対策はもちろん、換気対策のための設備投資も重要だ。そこで誠史さんは7月8日からクラウドファンディングを開始した。「気軽に入って、素敵な音楽と出会える。そんなお店にしたいです」
詳細は【URL】https://motion-gallery.net/projects/stagecoach253/へ。
![]() 辻堂時代のステージコーチ
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