昨年20周年を迎えた俳句結社「出航」を主宰する 森岡 正作さん(本名;小野 正作さん) 赤羽根在住 72歳
五・七・五の風流に人生捧ぐ
○…昨年10月に20周年を迎えた俳句結社「出航」の主宰を務める。同会は茅ヶ崎を中心に活動し、約60人が所属。人と自然、生活を融合させて詠むのが特徴だ。俳句の選者や講師としても精力的に活動しており「現役で働いていたときよりも忙しい」と苦笑しつつも、「楽しむ人を増やしたい」と俳句の普及に尽力している。
○…秋田県旧北秋田郡合川町出身。「故郷は人間より熊が多い秘境で、少年時代は鮎獲りばかりしていた」。高校生になると夏目漱石や芥川龍之介が好きな文学少年に。転機は國學院大学文学部に進んでから。高校時代から「少し興味があった」と、学内の俳句研究会に入部すると、創作に熱中していった。「もともと口数は少ない方。限られた字数のなかで言いたいことを言わず、相手に感じてもらう風流が心地良かったのかも」と振り返る。
○…大学卒業後は神戸の私立高校で国語教師として勤めた後、創立初年度の鶴嶺高に赴任。当時の校長から声をかけられ、3年目に同校の校歌を作詞した。相模の海や校舎から見える富士山などの自然を取り入れた詞には「これから学校の歴史を作っていく」という思いがあった。「生徒に私が作ったことを教えるといつも驚かれていた」と微笑む。その後、3代目校長の頼みで立ち上げた俳句の会が教職員だけでなく父母にも広まり2000年、「出航」を立ち上げ、同名の俳句雑誌も創刊した。
○…現在は教員を退職し、俳句講師として地域を跳び回る。「好きなことだから心がけも何もない、もうライフワークですね」と笑う。「俳句を通じて日本語の大切さを知り、やってみたいと思う人が一人でも増えてくれたらうれしい」と日々活動している。
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4月25日