国際宇宙ステーションでの約6カ月のミッションを終え、今年5月に地球へ帰還した茅ヶ崎市出身のJAXA宇宙飛行士・野口聡一さん(56)が8月6日、佐藤光市長を表敬訪問した。
野口さんは昨年11月、アメリカの新型民間宇宙船・クルードラゴン(宇宙船運用)初号機(Crew-1)に搭乗。3回目のミッションに挑戦し、日本実験棟「きぼう」で多くの科学実験を行い、米国の物資補給船のドッキング作業などの任務を遂行した。
この間、茅ヶ崎市では書初めや動画などによるメッセージを募集したり、野口さんの母校である浜須賀小・中学校の児童・生徒、保護者、関係者らが地球への帰還を見守るイベントを開催した。
野口さんは「市民の皆さんに温かい応援をもらった。ありがとうございます。戻って来られてうれしい」と話し、ミッションバッジとサイン、船外作業中の写真が額に収められたJAXA公式飛行記念品を市へ贈呈。
佐藤市長は「市民の目の触れるところに飾りたい。先が見えない中、市民だけでなく日本全体が前を向けたと思う。感謝する」と話した。
コロナ禍のなかでの渡航となったことについて「宇宙飛行士の勉強もリモートになるなど、影響が出ているがニューノーマルに対応していかなければ」と語る。
また、「人類の歴史を見る限り、必ず疫病を克服している。明るい未来は決して失われていない。やがて夢を実現できる時代がやってくる」と子どもたちへの思いも口にした。
野口さんは、事前に集められた市内の子どもたちからの質問に答えた。左記、一問一答。
「地球はまぶしかった」
―宇宙で一番驚いたことはなんですか?
野口 地球のまぶしさです。地球は実際はすごくまぶしい。地球が太陽の光をまっすぐ浴びていて、宇宙船の周りには空気がないのでそのまぶしさがダイレクトに入ってきます。間違いなく強烈な光に満ちている星だなというのが率直に驚いたことです。
―宇宙ゴミはどれくらいありますか?
野口 正確には「宇宙デブリ」といい、これまでに打ち上げたロケットから分離した部品のことですね。正常な人工衛星や国際宇宙ステーションの運営に支障を及ぼす可能性があります。今回15年ぶりに宇宙ステーションの外に出ましたが、外側の階段や手すりに宇宙デブリの小さいものが衝突すると金属の手すりでも完全に穴が開いてしまいます。穴が開くことで金属がめくれ、鋭いエッジができるのですが、宇宙飛行士が気付かずに掴んでしまうと手袋に穴が開きます。今回の船外活動でも、私と一緒に出ていた相棒の宇宙飛行士にそれに近いことが起き、下手をするとそこから空気が漏れて生死にかかわります。
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