茅ヶ崎市は、市内の海岸に3カ所設置されている「ボランティア清掃ごみ回収ボックス」を3月末で撤去することを決めた。家庭から持ち込まれたごみやバーベキューの食べ残しなどの不法投棄が後を絶たないためで、市環境保全課では「出したごみは自分で持ち帰るという原則を改めて徹底してほしい」と呼びかける。
茅ヶ崎市内の海岸では、県内海岸の美化や保全に取り組む(公財)かながわ海岸美化財団と連携し、ボランティアによる海岸清掃が毎週のように行われている。
回収されたごみはサイクリングロード沿いに3カ所設けられた専用ボックスに入れておくと、同財団が回収し、市の処理場に持ち込まれる。
こうした仕組みを利用して、茅ヶ崎市内では年間約150件、約1万8000人が海岸清掃を行っている。
しかし回収ボックスにはボランティアが集めたごみ以外にも、家庭ごみやペットのふん、ペットボトル類が持ち込まれている。特に夏場は、バーベキューを行った後の炭や紙皿、レジャーシート、食べ残しの食材などが多く捨てられている。
市と同財団が調査したところ約7割が不法に投棄されたごみのケースもあり「ボックスがあることが、ごみを呼んでいる状態」になっている。
不法に投棄されたごみは、回収を呼びかけるシールを貼るなどしてしばらくは放置しているが、2週間ほどして同財団が回収するケースがほとんどだという。
市は7カ所あった回収ボックスを2年前には3カ所にするなど順次減らしてきたが、「本来の機能を果たしていない」として、県とも協議し完全に廃止することを決めた。
4月以降、ボランティアが回収したごみに関しては事前に打ち合わせるなどして引き続き財団が回収するが、場所などは公表しない方針。
市環境保全課では、ホームページやSNS等で周知を図るとともに、4月以降も定期的に現地の調査を行う予定。
同課担当者は「ごみは自分で持ち帰ることが原則。美しい海岸を守るためにも協力をお願いしたい」と話している。
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