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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2022.03.11

流産や死産、新生児死などを経験した人等が集う場を茅ヶ崎で初めて開く
菅(すが) 美紀さん
市内在住 46歳

悲しみや愛しさに寄り添う

 ○…流産や死産、新生児死などを経験した人などが集う場を、3月26日(土)に茅ヶ崎市民文化会館で初めて開く。また、赤ちゃんを亡くした家族の支援の必要性を啓発するピンク&ブルーリボンを日本に周知する団体「Angie」の共同代表も務め、「茅ヶ崎でも周知していきたい」と話す。

 ○…横浜市出身。「大人しくて人前に出るのが苦手な子だった」が、中学時代に英語が好きになり、高校時代にオーストラリアへ1カ月の短期留学。「同じ人間なのに言葉が違うだけでうまく思いを伝えられずもどかしかった」。短大の英文科卒業後、ニューヨークの大学に編入。舞台演劇のマネジメントを学び、ブロードウェイのプロデューサーのアシスタントに就いた。「仕事が楽しかったんですよね」と振り返る。

 ○…9年間の海外生活を終え帰国後、34歳で結婚。不育症で3度の流産を経験し、苦しい日々が続いた。「周りに思いを共有できる人がいなくて孤独だった」。39歳で娘を出産後、「同じ経験をした人の力になりたい」と2018年に一人で「ANGEL,s HEART」を立ち上げた。

 ○…会を開くと「会った瞬間泣き出す人や、悲しいだけではない、赤ちゃんへの愛しい思いに心が解けていくのを見て、共有の場は必要だと感じています」。茅ヶ崎では当事者だけでなく、その人々を支えたいというサポーターも参加できるようにする予定だ。「フラットにお互いが支えあうグループにしたい」と意気込む。ニューヨーク時代にはアメリカ同時多発テロで友人を亡くした。「自分も赤ちゃんを何度も亡くし、自分の命が当たり前ではないことを教わった。生まれてきた命の大切さを次世代にも伝えたい」と今後を見据えている。

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