JR相模線では3月12日のダイヤ改正によって、ワンマン運転がスタートする。それに伴い、昨年9月に同路線の開業100周年を記念して茅ケ崎駅相模線ホームに導入された加山雄三さんの『海 その愛』を使用した発車メロディも役割を終えることになった。
発車メロディの導入は、加山さんが2020年に芸能活動60周年を迎えたこと、相模線が21年に100周年を迎えることに合わせ、若手経済人で組織する茅ヶ崎商工会議所青年部(楡井宏志会長)が中心となって進めてきた。
20年11月からインターネットなども活用した署名活動を展開し、約半年で6000筆以上を集めてJR東日本に要望書を提出。昨年9月28日から導入されていた。
しかし相模線では安全確認用のカメラなどを備え、ワンマン運転が可能な新車両・E131系が昨年11月18日から営業運転をスタート。同12月にダイヤ改正が発表され、今年3月12日からのワンマン運転開始が正式に発表された。ワンマン運転になると、発車メロディは車体に備えられたスピーカーから出されるため『海 その愛』もわずか半年足らずで使用できなくなることになった。
商工会議所青年部の楡井会長は「短い期間となってしまったが市民の声をかたちにすることができ、茅ヶ崎らしい事業になったと思う」と振り返る。
ファンから惜しむ声
ワンマン化が決まると、多くの鉄道ファンから発車メロディの廃止を惜しむ声が聞かれるようになった。
各地の発車メロディを収集しているという千葉県袖ケ浦市在住の男性(22)は「地域住民の署名運動の上、実現したメロディが半年ほどで無くなると知り、電車を乗り継いでやってきた。ここにしかない貴重な音源が、もう聞けなくなるというのは本当に惜しい」と話す。
メロディの制作に携わった「湘南ロックンロールセンターAGAIN」の釈順正さんは「加山さん本人も『海 その愛』が発車メロディに採用されたことを喜んでいたと聞いている。署名に参加してくれた市民や加山さんのファンの気持ちを考えると、このタイミングでの廃止は残念。今後、音源が茅ケ崎駅の相模線ホーム以外の場所で利用されることを願っています」と話した。
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