茅ヶ崎市は、出産直後の母体の回復の確認をはじめ、産後うつや新生児への虐待予防を図るため、4月1日から産後間もない産婦に対する健康診査を公費負担で実施する。健診の結果、支援が必要な産婦には、専門家によるフォローなどを継続的に行っていく。
「産婦健康診査事業」は、妊娠期から切れ目のない支援を行うために、厚労省が2017年度に創設。すでに横浜や相模原、藤沢、寒川、小田原などで導入されている。
コロナで産婦が孤立
茅ヶ崎で同事業を導入する背景には、新型コロナの感染拡大に伴う産婦の孤立や不安増がある。
昨年11月に第1子を出産した38歳女性(中海岸)は、「立ち合い出産もできず、孤独を感じたほか、実家や義実家も遠方のため、サポートも受けられず、家事や授乳、赤ちゃんのケアが重なり、精神的に不安定になる時期があった。産後の健診やサポートの重要性を痛感した」と語る。
市は、コロナ禍でこれまで以上に妊娠や出産、育児に不安を抱える女性が多いという背景を踏まえ、2021年度から「産後ケア事業」をスタート。家族等から十分な支援が受けられない人や、心身の不調・育児不安のある人などを対象に、母子の心身のケアや乳房ケア、授乳の指導、育児相談などを医療機関をはじめ、助産院への通所や訪問で受けられる体制を整えてきた。
今年度は、産後ケアに加えて、支援が必要な人の早期発見につなげるために、産婦健康診査を導入。妊娠届出を提出の際に、産後2週間と1カ月に健康診査を受診する際の補助券2枚を交付。すでに届出を済ませている人には4月中旬頃の発送を予定している。
助成の上限額はそれぞれ5000円で、上限額を超えた分は自己負担となる。里帰り出産の場合も、後日申請することで払い戻しを行う。
結果に応じフォロー
健診では産婦人科や助産院で、問診をはじめ、乳房や子宮復古状態の確認、尿検査、産後うつ病質問票、赤ちゃんへの気持ち質問票による心身の状況を確認。結果を踏まえ、必要と認められる場合には、保健師や母子保健コーディネーターによるフォローや、産後ケア事業等で、継続的にサポートを行う。
詳細は市HP・市保健所健康増進課【電話】0467・38・3331へ。
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