茅ヶ崎の夏の風物詩「浜降祭」について、市はこのほど中止を発表した。2020年度から3年連続。新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえた判断となった。参加する神社からは風化を懸念する声が上がっており、来年の開催が期待される。
浜降祭は茅ヶ崎西浜に寒川神社などから30基以上の神輿が集う伝統行事で、市の4大イベントの一つとして位置付けられ、1978年には県の無形民俗文化財に指定されている。
「どっこい、どっこい」という掛け声が響き渡り、早朝に行われることから「暁の祭典」とも呼ばれる。起源は諸説あるとされるが、少なくとも江戸後期には始まっていたとされ、例年では7月の海の日に斎行されている。
相模國一之宮寒川神社を含めた各社の宮司で組織される宮司会はこれまで開催の可否をめぐり協議を重ねきたが、コロナの状況が不透明な中で参加者の健康と安全面を最優先に考え、中止を決定した。
各社で代替行事も
過去45回参加している日吉神社(西久保)の責任役員代表総代を務める鈴木薫さん(65)は3年連続の中止を受け、「寂しい」と肩を落とす。自身も幼少の頃から楽しみにしていた祭事で、以前は開催当日が休校になるなど町全体で盛り上がりを見せていた。今年も例年と同じく開催に向け準備を進めていたとし、「神社としては開催してほしい。祭りを知らない人が増えないよう来年こそは期待したい」と願いを込める。同神社では、神輿を台車に乗せて西久保地区を巡回し、地域住民に披露する催しを7月に行う予定だという。
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