県は、国土交通省の資料をもとに2023年の公示地価を3月に公表した。茅ヶ崎市は住宅地が前年比4・1%、商業地が6・1%上昇し、いずれも伸び率が市区町村で最も高かった。また、浜竹の住宅地が上昇率で県内首位となり、10位内を市内5地点が占めた。
公示地価は毎年1月1日時点の標準地1平方メートル当たりの価格で、土地取引価格の指標にされる。今回、県内では1787地点を調査。茅ヶ崎市では、住宅地33地点、商業地5地点、工業地1地点が対象となった。
県内全体の地価動向は、住宅地が1・4%、商業地2・9%、工業地4・3%と、すべての用途で近年の上昇率を大きく上回った。61市区町村のうち、住宅地が上昇した地域は前年の36市区町から41市区町に、商業地の上昇地域は38市区町から43市区町へ増加した。
なかでも茅ヶ崎市の上昇は顕著で、住宅地における上昇率トップ10に浜竹や東海岸北・南などの市内5地点が入った。1位となった「浜竹2丁目」は10・8%上昇し、前年を8ポイント上回った。市内住宅地の平均価格は1平方メートル当たり20万4200円(前年19万5100円)。また、商業地についても上昇率が前年の2・8%から6・1%へと拡大し、政令市のそれを上回る結果となった。
県政策局は「駅徒歩圏の需要が旺盛で、とくに辻堂駅西側では大型商業施設や海岸への近接性、画地の細分化などから地価は上昇傾向にある」と分析する。
郊外にも波及
不動産鑑定士の四家(しけ)俊英さん(湘南シティアプレイザル=平塚市=)は「商業地である茅ケ崎駅周辺でマンション建設が急増したことも地価を押し上げる要因となった。リモートワークの普及で駅徒歩圏にこだわらない人もいて、地価上昇は市の郊外部にも広がりを見せている」と説明する。今後の動向について「面積をさらに細分化して50〜60平方メートルの土地も販売されているが、建築資材や人件費が高騰しており、金利の変動次第では買い手が価格に追いつけず、地価は高止まりを迎えるかもしれない」と話す。
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