庭師として活躍する後藤充宏さん(49・東海岸北)、山中富生さん(44・中島)、日向野通人さん(34・藤沢市)の3人が4月22日、23日、汐見台ウッドデッキそばに、竹を使った砂防柵を試験的に設置した。針金を使用しない新しい砂防柵で、プラスチックゴミの減少を目指す。
同取り組みは、世界23カ国で活動し、約25万人のメンバーがいる国際環境NGOサーフライダーファウンデーションの日本支部(=SFJ、本部/藤沢市)の活動の一環。3人は、今回のプロトタイプの耐久性などを観察しながら改良点を見つけ、海浜環境がより良くなるよう手直し等を行いながら見守っていく。
劣化しプラゴミが発生
3人はサーファー仲間で、これまでも環境保護イベントやビーチクリーン等で海岸の環境保全に積極的に取り組んできた。そんな中、汐見台ウッドデッキそばに設置されている針金を使用した現行の砂防柵が劣化し、プラスチックゴミと金属ゴミが発生していることを問題視。「海を守るはずの砂防柵が新たな危機を生んでいるかもしれない」と考え、この問題を解決しようと、以前からこれらの懸案事項を海岸を管理する県藤沢土木事務所に提案していたSFJに賛同し、昨年から準備を行ってきた。
駆け回れる砂浜に
ビーチで走り回る子どもたち、サーファー、漁師など海岸を利用する全ての人が今よりも安全に気持ちよく過ごせる海を目指し、庭師の3人が砂防柵の材料として選んだのは、竹と支柱で使用する松、ステンレスのボルト。仕事で培った経験と技術を生かし、丸いままの竹を積み上げ隙間を上手く風の通り道にしたものと、割った竹を編み込んで強度を増し、美しい見た目に仕上げた2パターンを制作した。
竹は知人の所有する竹林から自ら切り出してきた。「竹を使うことで里山の竹害を少しでも軽減できるかもしれない。海を思い、山にも還元できたのでは」と3人。「今回の取り組みが環境社会問題を考えるきっかけになり、少しずつでも広がっていったらうれしいです」と話した。
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