茅ヶ崎市は6月15日から、市内小学校2校の児童を対象に「水泳学習モデル事業」を開始した。水泳指導を民間に委託するもので、教員の負担軽減のほか、屋内プールで実施されるため天候に左右されずに計画的にカリキュラムを消化できるといったメリットがある。
今回対象となったのは、浜須賀小学校と茅ヶ崎小学校の3・4年生。事業を受託した林水泳教室(林正基社長)が若松町に所有する屋内プールに距離が近いことや児童数が施設の規模に見合っていることなどから選ばれた。
実施に当たっては市職員や教諭、同社の担当者らが指導内容や日程などの協議を重ね、プログラムを作成。授業は移動時間を含め1回につき2時間で、11月末までに24回行われる。
15日に行われた1回目の授業では、初心者から上級者まで、グループに分かれて指導が行われた。慣れないプールでの授業で緊張した表情を見せる児童もいたが、いざプールに入ると楽しんでいる様子がうかがえた。授業を終え、西迫和真君は「入学して初めてみんなと泳げて楽しかった」と話し、石原煌大君は「水泳は苦手だけど授業を通してうまくなりたい」と意気込んだ。
全国的な課題に
水泳授業をめぐっては、学校プールの老朽化に伴う改修や教員の負担が課題となり、民間のスイミングスクールに委託する自治体が全国的に増えている。
今回、プログラム作成を担当した同社統括部長の吉田貴広さんは「コロナで水泳の授業ができなかったため、泳げない子どもも多い。60人ほどの子どもたちを2、3人の先生が安全面に配慮しながら指導することに対し不安を抱えている現状を事前に聞いていた。専門のコーチが教えることは先生にとっても子どもたちにとってもメリットがある」と話す。
指導に当たり同社では、児童の生活習慣を把握するため、事前アンケートを実施。水泳の上達だけでなく、「早寝早起き」を基本とする生活習慣の徹底も狙うという。吉田さんは「ゴールを見える化し、達成度を確認しながら、技術の習得はもとより、集中力、やる気、挑戦など心身の育成にも取り組みたい」と意欲を見せる。
市の担当者は「今後実施する学校や児童を増やすのか、などについては事業で得られた成果と課題を踏まえ、検討していきたい」と話している。
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