茅ヶ崎市消防署小和田警備第二課鶴嶺小隊の大川倖広隊員(28)が、7月に茨城県で行われた消防救助技術関東地区指導会の「水上の部」個人種目で6位入賞。8月25日に北海道で開催される全国大会に出場する。
同指導会は、各消防本部の代表職員が、普段鍛えた救助技術の成果を発表し、知識や技術を競う。これを通じて、複雑多様化する災害現場に即対応できる高度な救助技術と強靭な体力・精神力を養い研鑽を図る目的で行われている。今回で51回を数える。
水上種目「複合検索」は個人種目で、マスクとスノーケル、フィン(足ヒレ)を身に付け、50メートルプールで設置された浮き輪をくぐり、水中に沈められた15センチほどのリング2個を検索し引き揚げ、もう一個の浮き輪をくぐり、これらをもう1回繰り返し、ゴールするまでのタイムを競う。安全・確実・迅速性も評価され、水中の行方不明者の検索を想定した訓練となる。
大川隊員は、6月の神奈川地区大会で5位に、関東大会では6位入賞となり、全国出場を決めた。普段練習している西浜中学校のプールと大会時に使用したプールの深さの違いに戸惑いはしたものの「関東では25秒4の自己ベストに近いタイムだった」と振り返る。
悔しさバネに
大川隊員が消防士を目指したのは、高校生の時に海で溺れた友人に何もできず、ヘリで救助されたものの悔しい思いをしたことがきっかけだった。大学を卒業して消防士となり6年。先日発生した海難事故の際も水中探索にあたるなど活躍している。指導会の「水上の部」に出場するのは水泳部出身者が多い中、小学校から大学まで続けた野球で養った体力を武器に奮闘。昨年初めて同種目に挑戦し、ハードワークで足首が腫れたこともあった。2年目にして全国への切符を手にした大川さんを、ほかの署員らは「相当な努力をしている」と評する。
消防士として、「何度訓練しても、中々その通りにはいかない。もっと経験をつまないと」と大川さん。全国では、30人弱の精鋭たちと競うことになる。「ベストを更新し、できるだけ上位に入りたい」
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