愛媛県で8月22日から25日に行われる第50回全日本中学校陸上競技選手権大会に、茅ヶ崎市内の2校から5人が出場する。いずれもコロナ禍の影響を大きく受けてきた3年生で、ようやく解禁された声援を背に、「最後の夏」での活躍を誓っている。
重ねた絆で全国の頂きへ
中島中学校陸上部からは、3年生男子4人(梶瑛太さん、五十嵐渡塁さん、木村修斗さん、大滝航さん)が、男子4×100mリレーで全国出場を決めた。
特にバトンパスの練習を重ねてきたという4人。「優勝を狙っていた」と7月21日にレモンガススタジアム平塚で行われた通信陸上県大会決勝で、43秒01で1位となり、1枠しかない全国への切符を手にした。
陸上部顧問の鈴木祥一教諭は「本校は全員が柳島小の卒業生。9年間ずっと一緒だけあってチームワークが良い。明るく前向きに練習に打ち込めるのが彼らの長所」と話す。
大舞台を前に1走の梶さんは「まずはフライングをせずに、ミスなく次へつなぐ」とし、直線コースを走る2走の五十嵐さんは「1位で次へバトンを渡せるように、自分から前へ出ていく」。さらに「幼稚園からの仲」というのは3走の木村さんとアンカーの大滝さん。木村さんは「みんなが作ってくれているはずのリードをさらに広げる」と話し、大滝さんは「細かいことは気にせず、最後にゴールまで走り抜ける」と闘志を燃やす。目指すは「全国優勝」だ。
個人でも全国へ
部長も務める大滝さんと、五十嵐さんの2人は、個人種目の男子100mでも全国に出場する。
大滝さんは昨年も全国に出場したが、決勝へは進出できず涙を飲んだ。県予選では10秒78で標準記録を突破。ただ2位だったことから「全国では1位を獲りたい」と意気込む。課題のスタートダッシュを克服し、得意な後半で加速して決勝進出を目指す。
五十嵐さんは県大会で6位だったものの11秒06で標準記録を突破した。大滝さん同様スタートが課題で、前傾姿勢を長く保てるように練習に励む。「限られた時間の中ですが、質の良い練習を積みたい」。全国大会では「10秒台で予選突破」が目標だ。
運動神経抜群の「市記録」保持者
松林中からは、女子100mに堀万葉香さん(3年)が出場する。
小学校に入る前から体操を習い、バク転もできるなど運動神経抜群。中学で出会った陸上の魅力を「体ひとつで見ている人を沸かせられるところ」と話す。現在、12秒41の茅ヶ崎市記録の保持者でもある。
7月2日に横浜の三ツ沢公園陸上競技場で行われた県中学校選抜陸上競技大会の予選で全国大会の標準記録を突破。しかし、追い風が強く正式な記録にならなかった。
それでも「プレッシャーがあった」という決勝で、12秒51をマークし、全国行きを決めた。「自分の実力が全国に通用するんだと少し安心した。決勝に進出するのは大前提。そのうえで自己ベストを更新したい」
声援力にしたい
今回、全国大会を決めた5人が1、2年の時は、コロナによる大会中止などの影響を受けてきた。5月にコロナが5類に移行し、声を上げての応援が許可されたことも「励みになる」と話す。
中島中の4人は「県大会では友人や親が応援に駆け付け、送ってくれた声援が背中を押してくれた。うれしくて涙が出そうだった」と振り返る。堀さんも「後輩たちの応援の声が聞こえて『絶対に走り切る』と力になった」と話している。
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