鎌倉で「ネイチャー・リユース・プロジェクト」を進める 宮崎 賢一さん 高田在住 38歳
愛され、楽しむ
○…見頃を終えた植物を集め、商品に生まれ変わらせる「ネイチャー・リユース・プロジェクト」を、勤務するメーカーズシャツ鎌倉(株)の社内プロジェクトとして立ち上げ、地域と協調する。北鎌倉の寺院で来客を楽しませたアジサイ、紅葉後のイチョウ…。本来廃棄されるはずの花や葉を社員と拾い、ボタニカルダイという技術で色素を抽出し染料に。植物の鮮やかな色合いが、Yシャツやネクタイを映えさせる。「今までにない商品を作るのが楽しい」
○…新型コロナにより、会社は原点回帰。出発点の鎌倉で何かできないか。プロジェクトはすぐに広がった。自分たちで植物を回収し再利用することにより、廃棄にかかるお金や労力を削減。一方で、「社会貢献や地域とのつながりが生まれ、ストーリーのある商品になります」。
○…逗子生まれ。小学1年から大学まで野球漬け。普段着るのは制服、ユニフォーム、ジャージのいずれか。服に興味のない学生は、創業者と知り合いだった大学職員の薦めでメーカーズシャツへ。リクルートスーツで店頭に立っていた入社4カ月の新人は、常連男性からの「ダサいね」で一念発起。周囲から学び、半年後には「すごいオシャレ」とその男性に言わしめた。「洋服の持つ力を感じた。メッセージ性もあるんだ」と。
○…社内では愛されキャラとして、周りには笑顔が広がる。旗振り役を務めるプロジェクトで、今夏にうれしいことがあった。本店で接客した夫婦が、1年前の建長寺のアジサイで染めたシャツを購入。その場で着替え、アジサイ鑑賞へ出かけて行った。「新たなドレスコードが生まれたような感じでうれしかった」。地域に愛され、人に愛されるプロジェクトに育てていく。
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