茅ヶ崎市は4月1日から、「空き家バンク」をスタートさせた。民間事業者と連携し、専用のウェブサイトを通じて所有者と利用希望者をつなぐことで、空き家の活用と地域の活性化を目指す。
空き家バンクの開設にあたり市は、神奈川県宅地建物取引業協会湘南支部、全日本不動産協会神奈川県本部湘南支部と協定を締結。両団体が所有者や利用希望者との交渉を、市は専用ホームページを開設したうえで、物件の掘り起こしや所有者からの相談受付や物件の登録を担う。
市都市政策課は「一般的な不動産流通サイトでは買い手が見つからない空き家でも、異なる需要層へのアプローチが可能になる。移住の促進だけでなく、空き店舗としての活用も考えられるのでは」とする。
ただ開設から1カ月が経過した4月30日時点で、物件の登録件数はゼロ。同課担当者は「問い合わせはあるが、まだ登録にはいたっていない。空き家所有者へのアンケートなどを通じて事業をPRしていきたい」とする。
市内「空き家」1500件超
少子高齢化や人口減少で空き家の増加が全国的に問題となるなか、市は2017年4月、「茅ヶ崎市空家等対策計画」を策定し、利活用や発生予防に取り組んでいる。
19年度には実態調査を実施。水道栓の開閉状況などから対象を3463件に絞ったうえで現地を調べた結果、「空き家と想定される物件」は1575件だった。さらに所有者へのアンケート調査を実施したところ、411件が「空き家」と回答した。
また空き家率(一戸建ての棟数のうち、空き家と想定される割合)は茅ヶ崎地区が3・9%、南湖地区が3・6%、海岸地区が3・5%と比較的高いことが分かった。
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