インターネットの普及や趣味の多様化などにより、書店の減少が続いている。出版文化産業振興財団の調査では、全国の市区町村のうち地域に書店が一つもない「無書店自治体」がおよそ4分の1にのぼるという。地域の書店として独自の活動に取り組んできた長谷川書店の長谷川静子店長に聞いた。
1947年に創業し「はせしょ」の愛称で親しまれる長谷川書店は現在、JR茅ケ崎駅周辺に3店舗を展開する。
「駅前で商店街の入口で営業させていただいているからこそ、茅ヶ崎の『知の拠点』でありたい、と常に考えてきました」と話す長谷川さん。
茅ヶ崎ゆかりの作家にスポットを当てるなど、独自の売り場づくり、作者を招いたトークショーなども開催してきた。
また特徴的なのが「読書推進活動」に積極的に取り組んできたことだ。
参加者同士が「面白いと思った本」を持ち寄って1人5分で好きな本を推薦しあうビブリオバトルなどは毎回、多くの愛好家でにぎわう(次回は27日(土)午後2時から)。
また毎月第3火曜日に、テーマに沿った5〜7冊の開き読みや手遊びなどを行う「絵本とおはなし会」は今年10月で300回を迎える。
長谷川さんは「催しが始まった25年前は、学級崩壊のニュースが連日のように流れていました。書店として、本を通して親と子が心ふれあう時間を作ってもらえたらと考えました」と振り返る(次回は8月20日(火))。
個性派出版社が集結
そんな同店では7月19日(金)から21日(日)まで、「本の産直市」が開催される。
期間中は小規模ながら独創的な本を世に送り出している「個性派出版社」11社が集まり「ここにしかない」1冊を手にすることができる。また、20日(土)午前11時から、湘南を描いた「よまずに楽しむ観る絵本」ウィンメルブックを紹介するイベントも。
長谷川さんは「地域との信頼関係こそが『町の書店』が生きるカギ。お客様とのコミュニケーションをより深め、知の『地産地消』を目指したい」と話している。
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