「第41回NHK杯全国中学校放送コンテスト」の決勝が8月20日、千代田放送会館(東京都)で開催され、茅ヶ崎市立第一中学校3年の青山紗千さんと堀切藍さんが入賞した。
情景浮かぶ朗読
青山さんが出場した朗読部門は、指定図書の中から1冊を選び、その一部を2分以内に朗読する。実質朗読できる文量は15行程度。演劇部に所属し主役も務めるなど活躍する青山さんだが、「演劇すぎてもだめ。地の文を大切に読まないと」と苦労を語る。1年から出場しており、「今回は全国で賞が獲りたかったし、自信があった」と振り返る。選択したのは原田マハの青春小説「生きるぼくら」。認知症を患った祖母がふいに主人公の名を思い出し呼びかける一節を、滑舌よく朗読し、2位から4位にあたる優秀賞に輝いた。講評では、「間の取り方がうまく、情景が浮かぶ」と評された。
思い伝わるアナウンス
アナウンス部門では、堀切さんが5位から10位にあたる優良賞に。同部門では、「校内放送で話す内容」を原稿用紙1枚分作成し、弁論にならないように読む。
自身3回目の出場で「ネタに困った」と振り返る堀切さん。「あなたの大切なものは何ですか」で始まり、家族や友人と過ごす日々を大切しようと呼びかける原稿を読み上げた。
「ひと言目がすっと心に入る、作っていない自然な思いの伝わるアナウンス」との講評に「驚きとうれしさでいっぱい。全国入賞したことで、自分に自信が持てる」と笑顔を見せた。
現在は同校や松林中で拠点校指導員を務め、これまで多くの生徒を全国大会に送り出してきた原田和子さん=人物風土記に関連記事=は、「2人とも声が良かったので『一本釣り』して参加してもらった。よく頑張ってくれた」と労った。
なお今大会は録音審査だったが、最後の大会となる神奈川県中学放送コンテスト(11月3日決勝)は実演審査で実施。2人は最優秀賞を目指し、練習に励んでいる。
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