茅ヶ崎市小出地区でおよそ45年前に埋めたタイムカプセルが7月、公共施設敷地内で見つかった。同地区にあった子ども会連合会が埋めたもので、当時を知る関係者が確認した。11月17日(日)から30日(土)まで小出地区コミュニティセンターで展示会が行われる。
今回見つかったタイムカプセルは、児童の健全な育成と福祉の向上について関心と意識を高めることを目的とした1979年の「国際児童年」を記念して、同連合会が初めて実施した。
当時、小出小学校6年生だった茅ヶ崎市在住の川口(旧姓吉田)ひとみさんによると、カプセルは同地区堤の皆楽荘の敷地内にあった大木を目印に埋設。標木を設置して位置を明示し、2001年に開封するはずだったが、大木が腐朽したのに加え、標木もなくなったことからカプセルの存在も忘れられてしまっていたという。そうした中、カプセルは敷地内を清掃中に偶然発見された。
開封されたカプセルには寄せ書きや写真、カセットテープなどが水に浸かった状態で入っていた。川口さんらは物品を乾燥させるなど修復作業を行い、字や絵が読める状態にまで復元した。
小出地区には以前、行谷、芹沢(3地域)、堤(2地域)、二本松、下寺尾に8つの子ども会があった。小出銀座があるなど街のにぎわいとともに会の活動も活発で、毎年夏と冬に日帰りバス旅行を開催したり、地域イベントを行っていた。役員を務めていたメンバーの一人は「地区には当時農家が多く、遠出しにくかった時代の中、地域のこどもたちとバス旅行の時はよく『電線音頭』」を踊って皆で盛り上がっていたのは良い思い出」と話す。
思い出と再会
17日からは小出コミュニティセンターで展示会を行う。展示方法などについては現在協議を進めている。埋設当時、芹沢中子ども会の会長を務めていた岩瀨嘉代子さんは「素直な子どもたちが多くて、親子で一緒に楽しそうに埋めたのを覚えている。出てきてくれて本当によかった。あのカプセルはどうなったんだろうと時々話をしていたから」と話した。
川口さんは「私も寄せ書きに『もう少ししたらお姉ちゃんと呼んでくれる弟が生まれます』と書いた」と思い出を振り返り、「展示会で小出がにぎやかだった時代、昭和の懐かしさ、その風景を感じてほしい」と来場を呼び掛けている。
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