茅ヶ崎中央ロータリークラブの例会が5日に開催され、安倍晋三元首相の秘書を務めた小栗常慶さんが卓話を行った。
小栗さんは茅ヶ崎市で育ち、鶴嶺高校卒業後、青山学院大学を経てマイナビに入社。知人からの勧めで衆議院議員事務所に入所すると、安倍氏を支える秘書4人の一人として全国各地の活動に帯同した。主として、さまざまな取り組みをSNSなどで発信する役目を担っていた。
小栗さんは秘書時代を振り返り、「先生は地元を大切にする方だった。選挙戦では地元の山口に入り、一人一人に先生自身がお願いの電話をしているのを見て驚かされた」と話した。最後は2022年7月の参院選で演説中に銃撃された当時を回想。元々は接戦だった長野に応援に行く予定だったが、急きょ奈良に変更。近鉄大和西大寺駅前に到着し、安倍氏が「行こうか」と声を交わしたのが最後の会話となったという。銃撃については「1発目が鳴っても先生は演説を続けていたが、2発目でしゃがみ込んで倒れた。救急車を呼び、近くの医師や看護師が心肺蘇生したが、心臓損傷の重症だった」と無念さをにじませた。
それでも家族葬では「カジュアルな服装を着た笑顔の写真が先生らしいと、ご家族が喜んで選んでくれた」と振り返った小栗さん。「先生から学んだ多くのことを生かし成長していきたい」と話すと、会員からは大きな拍手が送られていた。
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