倉見神社(寒川町倉見46)の関係者が11月30日と12月1日、新年用のしめ縄作りを行った。近年、多くの神社が専門の業者に依頼したり購入しているなか、同社では20年ほど前から手作りしている。ただ、技術を持つ「伝承奉仕者」の高齢化も進み、継承が課題となっている。同社総代長の及川和彦さんは、「今年は新しい製作法にも挑戦した。次代につなげられるよう知恵を絞りたい」と話している。
同社でしめ縄作りが始まった経緯は不明だが「しっかりしたしめ縄で新年を迎えたい」という呼びかけに関係者が賛同して始まったとされる。試行錯誤を重ねながら20年以上続き、現在は拝殿や神輿殿など境内5カ所に飾るしめ縄を作る。
使用する藁は、同社の総代経験者が集まる「倉こ会」の有志メンバーが苗から育てたもの。しめ縄に使う藁は長さが必要になるため、収穫時期などに気を付けながら栽培してきた。
ただ、関係者の高齢化が進み、技術継承の課題に直面している。そこで今年は、藁を編み込む従来の方法ではなく、芯に藁を被せ、透明フィルムでラッピングする方法を試験的に実施。「出来上がりもきれいで問題なさそう」だという。
及川さんは「真新しいしめ縄でお待ちしています」と話している。
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