首都圏などで多発している、住宅に押し入る強盗事件を不安に感じている人も多いだろう。幸いにも11月末時点で、茅ヶ崎市・寒川町内では同様の強盗事件は発生していない。しかし、同種犯罪の発生が懸念されており、強盗の傾向、被害に遭わないためにはどうすれば良いかを、茅ケ崎警察署生活安全課に聞いた。
ニュース等でも報じられているように、最近では手口が巧妙かつ凶悪化した侵入犯罪が相次いで発生している。店舗だけではなく、一般住宅も被害に遭っており、金品だけでなく、ときには人命が奪われる事態にまで発展している。
10月には横浜市青葉区で、金品が奪われ男性(75)が殺害される強盗事件があった。遺体の手足は粘着テープで縛られたうえに口元が塞がれ、広範囲の打撲痕と複数個所の骨折が確認された。
このように、近年では荒々しい手口が目に付いている。周囲に気付かれないようにひっそりと行うものでなく、住人の在宅の有無にかかわらず複数人で窓などを破壊して住宅に押し入る、宅配業者や点検業者を装うなどの方法で住宅に押し入り現金や貴金属を奪い取る、など凶悪な手口が増えているという。
狙われやすい環境
侵入犯は下見して住人の在宅時間の確認や、防犯カメラの有無、開けやすい錠か、防犯意識が低く入りやすそうな家かどうかを確認するという。また、侵入・逃走経路が確保されているかも確認。幹線道路から一本入った裏道などにある住宅は人目に付きにくく、犯行後にすぐに幹線道路へ出て逃げやすいといえる。さらに、近所付き合いが少ない新興住宅地や、共働き世帯が多い地域は人の目が届きにくく、ゴミ出しのルールが守られていない地域も監視性は低いという。
侵入時間5分超で約7割が諦め
侵入犯を寄せ付けない効果的な防犯対策は、『確実に施錠』『窓ガラスの防犯性能を高めてガラスを破らせない』『音・光・目を武器にする』の3つが重要だという。短時間でも外出時は確実に施錠し、トイレや浴室、2階や3階の窓なども確実に施錠すること。5分以内に建物に侵入することができなければ約7割が侵入を諦めると言われていることから、窓ガラスに補助錠をプラスして侵入に時間をかけさせる、防犯性能の高い防犯フィルムを貼る等の対策をすること。ほかに、防犯砂利を敷き窓や玄関に防犯アラームを、玄関や勝手口に防犯ライトを設置することも対策となる。
地域力で防止を
侵入犯は、近所付き合いが良く、連帯感のある住宅街を嫌うと言われており、人通りの少なさや、地域住民があいさつを交わしているかなどの「地域環境」も下見のチェック項目に含まれるという。「近所の人に声を掛けられた」「ジロジロ見られた」との理由で犯行をあきらめた例もあるといい、普段から声掛けの励行や近所づきあいを大事にし、地域全体で侵入者を見張ることが有用だ。
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