神奈川県が検討を進めていた「津波浸水予測図」が3月30日に発表された。茅ヶ崎市は最大で8m近い津波が地震発生から23分後に到達するとの情報が盛り込まれている。このことを受けて市では早急にハザードマップの改訂版配布などの対応を進めていく。
発表された新予測図は東日本大震災で起きた想定を超える津波の襲来を受け、これまで公表してきたものに「最大クラスの津波」を仮定し、見直しを加えたもの。震災後、服部信明茅ヶ崎市長をはじめ、太平洋沿岸に隣接する13市町の首長らが早急な再検討を要望していた。
新予測図では、茅ヶ崎で起こりうる地震の中で津波の規模が最も大きいのは「元禄型関東地震と神縄・国府津―松田断層帯の連動地震」。資料ではこの地震により柳島地域に高さ7・95mの津波が地震発生から23分後に到達するとされている。また浸水エリアが最大とされたのは「慶長型地震」。中海岸や南湖周辺の海岸部分から一部住宅地が影響を受けるとの結果が明らかになった。
今回の発表について市防災対策課は「これまでの津波2〜5m、浸水も国道134号線を越えないという予測が変わったことは衝撃的」と話す。今後は平成19年度に策定したハザードマップを改訂し、今年6月中に新たなマップを全戸配布する予定だ。また昨年から進めている民間マンションを緊急時の避難先として機能させる協定も整備していくとのこと。
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元禄型関東地震…1703年(元禄16年)の房総半島を震源とする地震。房総から伊豆にかけて震度6以上の揺れがあったとされる。
神縄・国府津―松田断層帯…丹沢山地から大磯丘陵の西側を経て相模湾に至る断層帯。今後50年間の地震発生率は0・4〜30%。
慶長型地震…1605年(慶長9年)発生の、推定震度4以下の地震。千葉から九州に至る広域な海岸に津波が押し寄せた記録が残っている。
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