終戦を迎えた1945年8月15日から、明日で70周年を迎える。茅ヶ崎市内では太平洋戦争を振り返り、平和の大切さを再認識するイベントや写真展などが催される。茅ヶ崎市文化資料館の須藤格学芸員に話を聞いた。
戦時中の茅ヶ崎
茅ヶ崎は人口約3万人に対し、日中戦争から太平洋戦争にかけて約2600人が出征し、約800人が帰らぬ人となった。街もたびたび空襲を受け、最も被害が大きかった1945年7月の平塚空襲の際には、茅ヶ崎も焼夷弾や爆弾などで南側の地域を中心に554世帯・1285人が被害を受けた。182戸が焼失、死者10人、重症12人だった。
また湘南海岸は、未遂に終わった米海軍による関東上陸作戦(コロネット作戦)の上陸地点で、米兵約120万人が上陸して横浜や東京へ進行する計画があった。これに対し日本陸軍の部隊が小出や寒川などに陣地を構築し、本土決戦に備えていたという。
戦後は米軍に南湖院や別荘、学校などが接収され、海岸は1959年まで米軍の上陸演習地にされていた。須藤さんは「戦後70年を迎え、当時を知る人も少なくなってきた。茅ヶ崎の戦争の記憶を、次の世代へ継承していくことが大切です」と語る。
平和のつどいと企画展
8月15日(土)に茅ヶ崎市民文化会館大ホールで「平和のつどい」が催される。
午後1時30分からの第1部では、式典や市が公募した平和ポスター・作文コンテストの優秀作品表彰式が行われる。2時45分からの第2部は、平和を考える茅ヶ崎市民の会実行委員会主催で「茅ヶ崎のうた 心のうた」平和を歌う会が催され、幸せに歌をうたえる平和な社会を願い「赤とんぼ」や「アロハオエ」「里の秋」などを合唱する。問い合わせは市男女共同参画課【電話】0467・57・1414へ。
また茅ヶ崎市文化資料館では、戦後70年企画展「写真とことばが伝える戦中・戦後の茅ヶ崎」を10月12日(月・祝)まで1階展示室で開催している。
茅ヶ崎市教育委員会の主催で、戦時中と戦後の茅ヶ崎を捉えた貴重な写真や、当時の国民服や教科書などの資料を200点以上展示する。開館時間は午前9時から午後4時。月曜休館。入場無料。問い合わせは茅ヶ崎市文化資料館【電話】0467・85・1733へ。
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