神奈川県内全域で、2018年の特殊詐欺被害総額が前年比約1900万円増の約57億9800万円にのぼり、17年に引き続き過去最大の被害額になったことがわかった。
認知件数は181件増の2604件。内訳は、いわゆる「オレオレ詐欺」が7割で、その被害額は約36億5500万円と総額の6割超を占める。詐欺の手口では、現金やキャッシュカードを直接受け取る「手交型」が全体の7割以上となった。
また、被害者の約8割が70歳以上で、性別をみると女性が8割だった。
茅ケ崎署管内では、昨年1年間の特殊詐欺被害総額は1億9058万円、認知件数は92件だった。
手口の約9割を占めたのがオレオレ詐欺で、残りの1割は、架空請求、融資保証、還付金と続く。同署によると、昨年は息子や孫を語る従来型の手口に加え、有名デパートなどを語りキャッシュカードを直接受け取るタイプが目立ったという。また、被害者の大半が70代で、8割が女性だった。
2019年は、1月25日までに1件の特殊詐欺(還付金)被害が報告されている。
キーワードは元号改変
県警の特殊詐欺対策室によると、今年に入りすでに20件以上の詐欺案件が発生しており、被害が収まる様子がないという。その中でも、「元号改変」をキーワードとした新たな手口が10件以上確認されている。
この手口は、「元号改変であなたのキャッシュカードが使えなくなる」「キャッシュカードを交換するので送って」などと書かれた書類とともに、返信用封筒が同封された封書が自宅に郵送されてくる。返信用に用意された紙には暗証番号を記入する欄があり、返信してしまうとキャッシュカードと暗証番号が犯人に渡ってしまう仕組みだ。
茅ケ崎署管内では、同様の手口の犯行は未だ確認されていないという。同署の板垣武志副署長は「“キャッシュカードを渡して”はすべて詐欺。おかしな電話や手紙がきたらすぐ通報を」と呼びかけている。
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