市内公立中学校の部活動における自転車使用が、新年度の4月から原則禁止となる。練習試合や大会での移動は主に公共交通機関と徒歩となり、最寄駅集合の場合に限ってはヘルメット着用などを条件に自転車を利用できる。
2017年12月、自転車に乗って部活の遠征中だった生徒が車にはねられ重傷を負ったのを機に、市教育委員会は18年4月以降の自転車使用を全面禁止する方針を決定した。
しかし、地域住民らで組織する「まちぢから協議会」から検討不十分などの声があがり、「試行期間」を今年3月までに設定。自転車利用は原則自粛、移動は徒歩やバスに切り替えると同時に、自転車利用を禁止したことによる影響を1年間検証してきた。
昨年11月と今年1月の2回、中学校長会や教員、茅ヶ崎地区中学校体育連盟、PTA連絡協議会、まちぢから協議会、青少年育成推進連絡会議、体育協会の各代表7人に、市教委のメンバーが加わった検討会で議論した。
「大人数で自転車移動することで危険を感じている」「小さな事故は毎年発生している」「事故に遭う心配だけでなく、加害者となって多額の賠償金が請求されることも懸念」といった意見の一方、使用を禁止したことで「移動時間が大幅に増えた」「バス代の負担が大きい」「夏の炎天下に重い荷物を持って長い道のりを歩いていて心配」「ヘルメット着用・保険加入を条件に」といった声があがった。
引率する教員の働き方も考慮
検討会を通して市教委は「安全確保に加え、教員の働き方にまで話は及んだ」。部活での自転車移動時に欠かせない教員の引率について、「保護者や地域住民も協力する」という意見も出たが、茅ヶ崎では、県中学校体育連盟の規定に則り引率は教員が行うのが現状だ。
それらの意見を踏まえ、3月5日に開かれた市内13校による校長会で、新年度以降の部活動における自転車使用の原則禁止が決定した。しかし、自転車を使えないことの弊害も考慮し、集合場所が学区の最寄駅となる場合は、各家庭の責任によって利用を許可。集団移動を避け、これまで課していなかったヘルメットの着用を義務づけ、自転車保険への加入も推奨する。市教委は「これからも様子を見ながらルールを考えていきたい」とした。
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