新型コロナの影響により、中高生スポーツの今夏の全国大会が中止となった。全国出場が有力視されていた走幅跳の中村咲良さん(北陽中3年)に思いを綴ってもらった。
「全国大会がコロナの影響で中止」、そうなる事は覚悟していました。私はオリンピックの延期が決まった頃から、「このまま全中(全国中学校体育大会)もなくなってしまうのでは」と心のどこかで思い、不安を抱えていました。
今年が中学ラストシーズンで全国大会出場を目標にしていたので、「私は何のために練習しているのか?」と思うようになり、自主練習にも本気で向き合う事ができない日が続きました。「こんな気持ちの私に陸上を続ける資格はあるのか?」とさえ思いました。
私は不安な心境を母に話してみました。すると母は、「真剣に陸上に向き合うからこそ、そこまで悩む事ができる。咲良は立派な一流の陸上選手だよ」と言ってくれ、その言葉が私を勇気づけてくれました。
私は走ることが大好きです。まだ始まったばかりの競技人生をこれから先もずっと続けたい。もっと先の目標を見つめる事にしました。インターハイ(全国高校総体)やオリンピック、夢の舞台を思えば、「今自分にできる事」が見えてきました。それからは、部活での練習や動画を参考に自分で練習メニューや意識するポイントを決め、「練習一つひとつを真剣に取り組む事」を1日の目標としています。全国大会中止が決定した時は残念でしたが、「今できる事」を日々考え、走りこみと自宅での筋トレを欠かさず、次の目標に向け今は頑張っています。
学校の友達、部活の仲間、県大会で競い合った仲間と会う事ができず、今は本当に寂しいです。学校に行く事や部活動などの日常生活、当たり前のように過ごしていた時間が、本当に大切なものであったと実感しています。次に仲間に会った時、試合の時、最高の自分でいられるよう、自分を磨き上げたい。
来年までには今よりもレベルアップして、高校1年生でインターハイに出場し、最高のパフォーマンスができるようにこれからも頑張ります。
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