新型コロナウイルスへのさまざまな感染防止策が国や県を挙げて行われている中、噂やデマが発端となった飲食店への風評被害が市内で確認されている。店舗はより一層の感染防止策の徹底を図るほか、消費者にも冷静な対応が求められる。
「あそこの店でコロナが出たらしい」「コロナが出たから店を休んでいるんだ」。7月末頃から、このような根も葉もない噂が立ち始めた。ある業者のSNSのグループには、新型コロナの陽性者が出たとされる飲食店の名前が投稿されるなどしたという。そこに記載されていた店舗のほとんどが事実とは異なる内容だったが、噂は尾ひれが付いて広まった。
PCR検査や警察へ相談も
噂を耳にした飲食店オーナーは、「全くの事実無根。小さな店にとって軽はずみな噂は致命的。事の重大さを理解しているのか」と困り果てている。夏季休暇のため、数日店を休んだだけで噂を立てられてしまうと言い、「怖くて休みが取れない」「スタッフが疲弊して限界」などの声も聞こえてくる。中には、スタッフ全員がPCR検査を受けて陰性だと証明した店や、茅ケ崎警察署へ風評被害の相談をした店舗もあった。
県危機管理課では、「噂を信じる事なく、ご自身でしっかり確認して出かけていただきたい」と呼びかけている。
市内約270店舗に防止徹底呼びかけ
茅ヶ崎市と茅ヶ崎地区食品衛生協会(宮川茂夫会長)では、飲食店への新型コロナ感染防止対策の啓発にも力を入れている。8月27日には、JR茅ケ崎駅周辺の飲食店約270店舗を市職員らが一斉に訪問し、県が推進する感染防止対策取組書の掲示を呼びかけた。
市職員らが啓発チラシの配布と共に、店内の席数の削減や換気の徹底を呼びかけると、飲食店からは「規模の小さな店では難しい」「フェイスシールドなど、必要な物をどこで買えばいいかわからない」などの声が寄せられた。
一方、幸町のチガサキッチンアグルメの宮崎宏昌さんは「取組書は知っていたが導入はしていなかった。お客さんの安心のためにもやってみようと思う」と話した。
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