茅ヶ崎市はコロナ下における災害発生に備え、避難所の混雑状況等の情報を効果的に発信しようと12月7日、混雑情報を地図上に可視化する配信サービスを展開する(株)バカン(河野剛進代表取締役)と災害協定を結んだ。同社との協定は県内の自治体で初めて。
昨年10月に上陸した台風19号(令和元年東日本台風)では、相模川の水位上昇に備えて市内38カ所に避難所が開設。過去最多となる計8760人が避難した。
その際、相模川に近い市西側では混雑し、東側では比較的空いている状況が見られた。コロナ下においては、避難所での感染拡大防止のためこれまで以上に分散避難の必要性が高まっていた。
リアルタイムに確認
今回の(株)バカンとの協定締結により、同社が提供するリアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」を導入する。災害時、市職員は避難所の混み具合を、半分以下の場合は「空いています」、半分以上は「やや混雑」、75%以上は「混雑」、90%以上は「満」と入力。避難者はパソコンやスマートフォンでサイトにアクセスすることで、開設された避難所の位置や混み具合をリアルタイムに地図上で確認することができる。
「VACAN」は全国の自治体でも協定締結を進めている。今年9月には、台風10号により避難勧告が出された宮崎県日南市で活用され、約1万のアクセスがあった。利用者からは「使いやすかった」、行政からは「問い合わせ対応の負担減になった」という評価が寄せられたという。
12月7日に実施された協定締結式で佐藤光市長は「早く情報を伝えることは重要であり心強い」と話した。
「民間と一丸で対応」
市は他にも、さまざまな形で民間との災害協定締結を進めている。
12月7日には(株)ジェイコム湘南・神奈川の湘南・鎌倉局と協定を締結。災害時に、市の応急対策活動に対して社員派遣や社用車を活用する内容だ。これまでも市は同社と災害時・緊急時の放送に関する協定を結んでいる。同局の野中範郎(のりお)局長は「番組の放送だけでなく『あって良かった』と地域に思われる存在になっていきたい」とコメントした。
また11月27日には、モバイルバッテリーやスマホ関連製品を展開するアンカー・ジャパン(株)と、災害時のポータブル電源等の物資供給に関する協定を結んだ。市担当者は「災害は激甚化の傾向にある。今後も民間と一丸となって対応していければ」と話した。
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