地元茅ヶ崎で行われた商議所主催の音楽イベントで数々の名曲を歌い上げた加山雄三さん＝２日、茅ヶ崎市民文化会館（提供写真）
茅ヶ崎商工会議所の会員限定企画として、茅ヶ崎市民文化会館で８月２日に開催された音楽イベントに地元出身の俳優で歌手の加山雄三さんが出演した。加山さんは生まれ育った茅ヶ崎に感謝の言葉を述べ、名曲を披露。満員の観客は加山さんの歌声に魅了された。
商議所イベントに出演
これまで加山さんは茅ヶ崎市民文化会館の開館に伴う落成記念、同会議所50周年記念などの際に地元でコンサートに出演している。今回のイベントが実現したことについて同会議所では、「湘南茅ヶ崎の音楽文化を築き、まちの魅力を高めた立役者である加山さんへの感謝を込めて企画を打診し、快諾を得たことから実現の運びとなった」と話していた。
イベントは２部構成で実施。１部のトークショーでは、茅ヶ崎在住のフリーアナウンサー・徳光和夫さんが司会を務め、加山さんと音楽仲間のブレッド＆バター、南佳孝さん、ザ・ワイルドワンズがゲストで出演。加山さんとの出会い、思い出に残るエピソードや加山雄三通りと名が付いた経緯、以前、リゾートホテルとして存在したパシフィックホテル茅ヶ崎での出来事など、地元ならではの話題も含めて語り合ったほか、それぞれがステージを披露するなど会場を熱く盛り上げた。
大歓声の中登場
熱気に包まれる中、第２部では満場の拍手に迎えられ、加山さんが登場。「さあ、いく？」との掛け声のもと、「君が好きだから」でコンサートがスタートした。
｢いつまでも忘れないぞ｣
「えぼし岩にどうしても行きたくて、自分で船を作って行った。すごく近く感じた。えぼし岩はおれを男にしてくれた」「茅ヶ崎は生まれ育ててくれたところ」と、地元への深い愛着を示した加山さん。観客の手拍子、たくさんの声援にも手を振って応えた。自身は年内限りでコンサート活動を引退する意向を表明しているが、会場全体に響き渡る、パワフルな声量で８曲を歌い上げた。
ラストを締めくくった「君といつまでも」では、それまで座っていた椅子から立ち上がっての熱唱。「幸せだなあ、茅ヶ崎で歌えるなんて最高の幸せだよ。いつまでも忘れないぞ。いいだろ」と地元ならではのセリフが飛び出すと、大きな歓声が沸き起こった。
イベントはセレモニーを行った後、出演者全員で「旅人よ」を歌い、観客からの名残り惜しむ声とともに終幕した。母親と訪れたというファンの女性は「感無量。加山さんの人柄がにじみ出た、素晴らしいコンサートだった」と感慨深そうに話した。
展示会も盛況
同館展示室では７月30日から８月２日まで、加山さんのゆかりの品々を集めた展示会が開催され、多くの来場者が詰めかけた。
展示されたのは６月で閉館した加山雄三ミュージアムの所蔵品。会場には加山さんが作った船や出演作品のポスター、家族や友人との貴重な写真が並んだ。来場者は撮影するなどして熱心に見入っていた。
加山さん（中央）と共にイベントに出演し、トークショーや熱いステージを披露した（左から）徳光さん、ザ・ワイルドワンズ、南さん、ブレッド＆バター
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加山雄三ミュージアムに所蔵されていた加山さんゆかりの貴重な品々が並び、観客を楽しませた展示会＝８月２日、茅ヶ崎市民文化会館展示室（提供写真）
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