国道134号線沿い海岸側歩道について、「十分な幅員が取れず歩行者や自転車が安全にすれ違えない場所が多い」として、海岸保護などを行う市民団体が改善を求めて声を上げている。すでに市に要望書を提出。10月2日(日)に茅ヶ崎商工会議所で行うシンポジウムでは、この件についても講演する。
歩道の改善を訴えるのは、海岸保護などに取り組む市民団体「ほのぼのビーチ茅ヶ崎」(石川眞紀代表)。同団体の伏見康博海岸環境部会長は「海沿いにあるサイクリングロードでは近年、台風の大型化などで飛砂が堆積し、通行できなくなることが多い。その場合、多くの自転車が海岸側歩道を通行することになるが、歩道に十分な幅がないためにすれ違えず、自転車同士や歩行者との接触がたびたび発生している」と話す。
同団体の会員らが市内を走る134号線海岸沿いの歩道を2年かけて調査した結果、茅ヶ崎公園野球場から東側では歩道幅が120cm未満の狭窄部分が51カ所あり、そのうちの多くが110〜115cm、最も狭い場所では99cmしかなかったという。
そこで伏見さんらは「砂防林側のフェンスと生垣を撤去し、歩道と段差がないように接続した形で砂防林側に盛り土をする」改善案を提案する。
「盛り土ですれ違い可能に」県「歩行者の幅は確保」
ほのぼのビーチ茅ヶ崎では今年6月、こうした改善案をまとめ、要望書を茅ヶ崎市に提出。市も来年度の予算編成を前に海岸側歩道への標識や照明灯の設置、砂防林の松の枝の積極的な剪定などを、県議会の各政党に要望として提出した。
また今年2月の県議会定例会では、市選出の県議会議員、永田輝樹氏が一般質問を行い、サイクリングロードの堆砂対策や、歩道の有効幅員の確保に、県としてどのように取り組んでいくのかを質問した。これに対し県土整備局は「サイクリングロードの堆砂対策として、試験的に竹の柵を2列に配置したところ、その効果が確認できた。今後、砂がたまりやすい箇所から、順次、柵の二重化を進める」とした。
歩道については本紙の取材に対し、「そもそも自転車の通行は車道が原則。歩行者が通るために必要な幅は確保されている」とする。また、砂防林の枝が歩道にまで伸びて通行を圧迫していることについては「剪定は担当課が定期的に行っている」という。
一方で、伏見さんは「車道は高速で自動車が行きかい、高齢者などが走るのは危険。また災害時など車椅子の人でも安全に通行できるようにするためにも歩道の改善は必要」と話している。
シンポジウム開催
同団体は「なぎさシンポジウム」を10月2日(日)、茅ヶ崎商工会議所大会議室で開催する。参加無料。
当日は伏見さんが「安心安全で魅力ある茅ヶ崎海岸の創造」と題してこれまでの活動を紹介するほか、「茅ヶ崎海岸の侵食対策」について中央大学研究開発機構の石川仁憲教授が講演。「目の前の相模湾の生物 口も肛門もない生物ほか」を野生水族繫殖センターの廣崎芳次さんが、「エネルギー・温暖化・これからの国造りほか」を河野太郎デジタル大臣が語る。
歩道の改善要望は、商工会議所と観光協会が共同提案者となり、サーフィン愛好者団体や自治会などとも連名で河野大臣に手渡される予定。
時間は午後1時40分から4時40分まで。申込は先着60人、希望者は住所・電話番号・名前・人数を入力し【メール】Ken.kondo@nifty.comへ送信または【携帯電話】090・3218・4658へ。
|
|
<PR>
茅ヶ崎・寒川版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>