茅ヶ崎市、藤沢市、寒川町を拠点とする起業家や起業予定の人が、事業プランを発表する「湘南ビジネスコンテスト」が11月10日、藤沢市内で開催された。茅ヶ崎からは廃棄予定の花を減らす活動をする日本サステナブルフラワー協会がビジネス準大賞に、デジタル資産の円滑な承継を目指す(株)デジタル金庫が審査員特別賞に、選出された。
廃棄花ゼロ目指す
結婚披露宴で使用された装花や花屋で売れ残った切り花など捨てられる花を減らそうと、2020年11月に発足した日本サステナブルフラワー協会。「廃棄花」をキャンドルやブーケとして加工し、再び命を吹き込んでいるほか、SNSを通じた啓発、全国各地でのワークショップ、企業とのコラボ、9月には幸町に店舗も構えるなど、幅広く活動している。
市内在住の安永かおりさんは、数年前から趣味でキャンドル作りをスタート。SNSで人気に火が付き、16年にはオリジナルブランド『moani』を創設した。
「フラワーロス・ゼロ」の活動に取り組むようになったのは、ウエディングの仕事を受けるようになった19年から。「結婚式場やイベントで捨てられる大量の花を見て、何とかしなければ」と使命感を抱いた。
今回、2人の子どもの育児の傍ら、周囲の後押しもありエントリーした安永さんは「子どもたちが成長した時には花を捨てない世の中が当たり前になっているように伝えていきたい」と語る。
「開かないスマホ」解決
(株)デジタル金庫が展開するのは、主に高齢のスマートフォンユーザーを想定したサービス。利用者は月額330円(年額3300円)を払うとパソコンやスマホのID、パスワードをクラウド上に保管することができ、週1回見守りメールが送付されるようになる。これに一定期間返事がない場合は「万が一」の事態が発生したと判断して、家族など事前に登録していた継承者に情報が通知される仕組みだ。
山口裕司社長は金融機関の営業マン時代、取引先の経営者が急に入院することになり、他の社員がパスワードを知らなかったために振り込みなどができない場面に遭遇した。「個人でも同じことが起こる可能性がある」と考え、昨年11月、生まれ育った茅ヶ崎に同社を設立した。
スマホ利用者が突然亡くなった場合、パスワードを探す専門業者に依頼すると数十万円の費用がかかることも。山口社長は「ネットバンキングによる金融資産やポイント、有料会員サービス、写真、動画など全てのデジタル資産を安全に継承できる仕組みを整えていきたい」と話している。
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