茅ヶ崎市と寒川町の消防本部を統合し、人員や車両等の効率的な運用を目指す「消防広域化」が4月1日にスタートしてから、約8カ月が経過した。寒川町内では出動から現場到着までの時間が昨年より約30秒短縮されるなど、「効果」も現れている。同消防では「広域化のメリットを地域全体の安心につなげていきたい」と話す。
両市町では、2016年2月の119番通報の共同運用を皮切りとして広域化の検討が始まり、22年4月から本格的にスタートした。
寒川町では行政の垣根なく現場に1番近い救急隊が出動する体制になったことで、出動から現場到着までの平均時間が5分29秒となり、昨年と比べて約30秒早くなった。
茅ヶ崎市内の現場への到着時間に大きな変化は見られなかったが、同本部では「コロナ禍でマスク着用など従来以上に作業が増えたことや、『第7波』と呼ばれる感染増加で昨年に比べて出動件数が増加した影響もある」とする。
また広域化により、寒川町内には配備されていなかった35mはしご車や水難救助工作車、特殊災害対応車などの車両が出動できるようになり「地域全体として今まで以上に安全を確保できる体制が整った」とする。
今後は寒川町内の南北に分署と出張所を配備し本署の再整備も進める予定。同本部では「補助金等を活用し、消防体制の基盤の更なる強化に努めていく」としている。
救急車「適正利用を」
同本部では年末年始を迎え、救急車の「適正利用」を訴える。全国的にも報道された「救急車のサイレンを鳴らさないで来てほしい」という要請が、同本部に対しても増えているという。
救急車は、緊急走行する際に「サイレンを鳴らし、かつ赤色の警光灯をつけなければならない(一部抜粋)」と道路交通法で規定されているため、そのことを通報者に説明すると「それなら来なくていい」と電話を切られるケースも。
同本部では「緊急でない場合はご自身で病院へ行くことを検討してほしい。本当に必要な人のところへ救急車が向かえるようご理解を」と話す。
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