茅ヶ崎市は5月29日、中学校給食について「できるだけ多くの学校で2024年度中の開始を目指す」と発表した。3月に佐藤光市長が施政方針で示した時期をさらに1年前倒しする。これに先立ち24日から、市内全中学校での試食会がスタートした。今後は、生徒や保護者にアンケートを取り、早期実現へ意見を活用する考え。
市は中学校給食について、20年に示した「茅ヶ崎市立中学校給食の実施方式のあり方」で、民間委託によるデリバリー方式による給食か、家庭から弁当を持参するかを選ぶ選択制デリバリー方式が「最も適した実施方式」とし、開始時期を最短でも27年としていた。しかし当初は、調理施設を市内に設置する考え方だったが、県内の既存事業者を活用する方法に転換したことで、建設用地の取得などに関する時間を圧縮することが可能に。今年度の施政方針で「25年度中に、準備が整った学校から開始」と示した。
さらに、市民や議会からの要望を受けて、早期実現を模索。29日に行われた市議会全員協議会で、「できるだけ多くの中学校で24年度中の中学校給食の開始を目指す。残りについても25年度以降の速やかな開始を目指し、必要な準備事務を継続して処理していく」と発表した。市担当者によると、「市内への調理施設の建設はスタート時については方針転換したが、今後も引き続き検討を続けていく」という。
実現に向けた課題として、配膳室の設計や空調システムの設置、保護者が使いやすい予約システムの構築、委託する民間事業者の選定などがあがっている。各校ごとに異なる間取りでの配膳室の整備や、そこから生徒が運ぶにあたっての動線や段差も解決していく必要がある。
昨年10月にモデル校2校で行われた体験試食会でも、校内での動線が課題としてあがっていた。これを受け、昨年も試食会を実施した円蔵中学校では5月25日、校内階段を上りと下りの専用として対応するなどの工夫も見られた。今回は、市の栄養士が作成した給食の献立を、2日間それぞれ相模原と海老名の、別の事業者に発注し、届けられた。生徒からは「温かくて美味しい」「栄養バランスが良いので給食の方が良い」などの声があがっていた。
今後、7月5日までかけて市内全中学校で試食会を行い、おかわりする量、配膳にかかる時間などを、生徒と保護者を対象にアンケートを行い、集計していく予定。
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